ケーニグセグ『ジェスコ』、量産前のプレシリーズ生産車発表…2022年から納車へ

ケーニグセグ初の本格量産スーパーカーをオマージュしたオレンジカラー

5.0リットルV8ツインターボは最大出力1600hp

世界最速のシフトチェンジを標榜する9速「LST」

ケーニグセグ・ジェスコ の量産前のプレシリーズ生産車
ケーニグセグ・ジェスコ の量産前のプレシリーズ生産車全 12 枚

ケーニグセグは7月15日、新型スーパーカーのケーニグセグ『ジェスコ』(Koenigsegg Jesko)の量産前のプレシリーズ生産車を初公開した。

ケーニグセグ初の本格量産スーパーカーをオマージュしたオレンジカラー

ジェスコは『アゲーラRS』の後継モデルとして開発された。車名のジェスコとは、ケーニグセグの創業者、クリスチャン・フォン・ケーニグセグCEOの父親の名前に由来している。量産前のプレシリーズ生産車は、シルバーとカーボンファイバーのアクセントが付いたタンオレンジパールで塗装された。ケーニグセグによると、このジェスコは、ケーニグセグ初の本格量産スーパーカー、『CCR』(2004~06年)のボディカラーへの視覚的なオマージュになるという。

インテリアは、ステアリングホイールの向こう側に、レーシングカー風の「スマートクラスター」と呼ばれるインストルメントスクリーンを装備した。このスマートクラスターは、ホイールと同じようにグラフィックが回転する。ダッシュボード中央には、最新のインフォテインメントタッチスクリーン、「スマートセンター」が採用されている。

量産前のプレシリーズ生産車には、最近のシェイクダウンテストで実証されたフロントサスペンションのアクティブトリプレックスダンパー、アクティブエアロダイナミクス、ミシュラン製タイヤ、「ケーニグセグ・エレクトロニック・スタビリティ・システム」を装備した。ケーニグセグによると、比類のないハンドリング性能を発揮するという。ケーニグセグ・ジェスコ の量産前のプレシリーズ生産車ケーニグセグ・ジェスコ の量産前のプレシリーズ生産車

5.0リットルV8ツインターボは最大出力1600hp

パワートレインには、同社の5.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを再設計して搭載する。フラットプレーンクランクシャフトや、エアダクトを新たに設計。大容量のエアインジェクション付きターボチャージャーを採用する。ケーニグセグによると、量産V8エンジンとしては、世界最軽量のクランクシャフトという。8500rpmという高回転域までエンジンを回し、より高効率でより多くのパワーを生み出すことを可能にしている。

最大出力は、通常のガソリン使用時が1280hp。混合燃料の「E85」使用時には、1600hpを発生する。最大トルクは153kgm/5100rpm。102kgmのトルクは、2700~6170rpmの幅広い領域で引き出される。

カーボンファイバー製モノコックシャシーを採用する。オーリンズ製のダンパーは、専用の電気システムとコントローラーで減衰力を調整する。軽量のカーボンルーフは簡単に取り外せ、ほんの数分でクーペからロードスターに変わるという。ケーニグセグ・ジェスコ の量産前のプレシリーズ生産車ケーニグセグ・ジェスコ の量産前のプレシリーズ生産車

世界最速のシフトチェンジを標榜する9速「LST」

トランスミッションは、9速の「LST」を自社開発した。LSTは、世界最速のシフトチェンジが可能なトランスミッションを目指して開発された。コンパクトかつ軽量のパッケージに、9個の前進ギアと7個のウェットマルチディスククラッチが搭載されている。連続的に加減速できるクラッチの同時開閉システムにより、トルクを維持しながら、瞬時のギアチェンジを可能にしているという。

大型リアウイングやディフューザーなどにより、エアロダイナミクス性能を追求した。拡大されたアクティブリアウイングは、揚力を最小限に抑えるために高い位置にマウントされ、大きなダウンフォースを生み出す。フロントリップスポイラーには、アクティブなアンダーボディフラップを装備する。ダウンフォースは、275km/h走行時に1000kgに到達するという。

納車は、2022年春から開始される予定。ケーニグセグのクリスチャン・フォン・ケーニグセグCEOは、「125台限定でのジェスコの生産開始を控えて、量産前のプレシリーズ生産車を初公開できることを嬉しく思う。ジェスコの組み立ては、拡張された1万平方mの工場で始まる」と述べている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. アルファロメオの新型SUV『ジュニア』日本発売に、「420万円はリーズナブル」「マジで美しい」など反響続々
  2. トヨタ車体、『アルファード』『ヴェルファイア』をトヨタ自動車に生産移管、いなべ工場は商用車専用に
  3. クーペSUVに進化! アルファロメオ『ステルヴィオ』次期型を完全プレビュー
  4. 「まさにアメリカンスポーツの最高到達点」1000馬力越えの『コルベット』にSNSも注目!コスパ最強ハイパーカー誕生か
  5. 背もたれに貼り付いた子どもたちの頭髪に…学術集会で議論された「ジュニアシートの適正使用」【岩貞るみこの人道車医】
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る