テスラが6月に発表した『モデルS』の高性能グレード「プラッド」が、ニュルブルクリンクへと向かう姿をスクープサイト「Spyder7」が目撃。このプロトタイプ車両がねらうのは「4ドアEVセダン最速記録」だ。
プラッドは3基の電気モーターを搭載、システム合計で1100psを発揮、0-96km/h加速は1.99秒、1回の充電による航続は627kmのパフォーマンスを持っている。
捉えたプロトタイプは、21インチの大径ホイールを装着、ある角度から見るとキャビン内にはロールケージが張り巡らされているようだ。足元にはグリップ力のあるミシュランタイヤを履いており、まさにチャレンジ仕様とでも言うべき姿だ。
テスラ モデルS プラッド(スクープ写真)
プラッドがニュルへ向かった目的はズバリ、ニュル最速4ドアEVセダンの記録だ。約9年前に導入されたモデルがニュル最速4ドアEVセダンのラップレコードをターゲットにしているとは興味深いが、このプラッドは、オリジナルバージョンとはかけ離れた性能を持っている。
現在同レコードは、ポルシェ『タイカン』の7分42秒が最速記録。テスラは2019年11月、非公式ながら7分13秒を記録したと主張しており、事実なら記録更新は濃厚で、7分以下も視野に入っているはずだ。
ただし、ポルシェの記録は「ターボ」でのものであり、フラッグシップモデル「ターボS」のチャレンジがまだ控えている。さらにメルセデスベンツは高性能モデル『AMG EQS』を開発しており、2021年以降は4ドアEVセダンの高速戦争が始まる予感だ。