新潟県のえちごトキめき鉄道(トキ鉄)は8月18日、国鉄時代に新潟地区の旧型電車に施していた初代・新潟色を復刻する。8月4日に同社社長の鳥塚亮氏が自身のブログで明らかにした。
初代・新潟色とは、「カナリアイエロー」と呼ばれる中央・総武緩行線用カラーでおなじみの「黄5号」の車体に、国鉄特急型の帯色でおなじみの「赤2号」の帯を施したツートンカラーで、その塗分けから「金太郎塗り」とも呼ばれていた。
この色は、1962年6月に信越本線長岡~新潟間が電化された際、関西から前面2枚窓の「70系」と呼ばれる旧型電車が新潟地区に転入してきたが、車体がぶどう色であったため降雪時は目立たないとして塗り替えられたことがきっかけで登場した。
1978年8月には「湘南色」と呼ばれる緑2号と黄かん色のツートンカラーとなった新鋭の115系近郊型電車に置き換えられたため、70系は他の旧型電車とともに引退し、初代・新潟色も姿を消してしまった。
リバイバル前のET127系。写真は車両検査時の様子。その後、2017年1月にはJR東日本新潟支社の115系電車で初代・新潟色がリバイバルしたことがあったが、トキ鉄ではET127系電車に施し、企業名が入るラッピング列車としてリバイバルされることになった。
鳥塚社長はブログのなかで「413・455と並んだら面白くなりますよ」と述べており、7月4日に観光急行として運行を開始した「赤13号」と「クリーム色4号」の国鉄急行色413・455系との共演が期待できそうだ。
1978年まで運用されていた初代・新潟色の旧型電車。大半は70系の先頭車(クハ76形)と中間車(モハ70形)で編成を組んでいた。前面の塗分けが「金太郎塗り」と言われる所以。