日産の中型ピックアップトラック、『フロンティア』に新型 9月に米国発売

3.8リットル V6エンジンは9割以上の部品を変更

「ダットサントラック・ハードボディ」がデザインモチーフ

疲労感を軽減させる「ゼログラビティシート」

日産 フロンティア 新型
日産 フロンティア 新型全 19 枚

日産自動車の米国部門の北米日産は8月10日、新型『フロンティア』(Nissan Frontier)を、9月に米国市場で発売すると発表した。現地ベース価格は、2万7840ドル(約310万円)だ。

フロンティアは、日産のミッドサイズピックアップトラック。新型は、米国市場で日産が60年以上もの間培ってきたピックアップトラックの経験を生かし、パワーや性能だけでなく実用性や操縦安定性、最新のテクノロジーを兼ね備え、仕事とアドベンチャーのどちらにも活躍するモデルとして開発された。

北米日産は、米国市場の製品ラインナップの変革を進めている。持続的な成長と安定的な収益の確保を目指す事業構造改革「Nissan NEXT」を牽引する新型車の1台が、新型フロンティア。この新型フロンティアを含めて、20か月のうちに10の新型モデルを発表する計画だ。

3.8リットル V6エンジンは9割以上の部品を変更

パワートレインは、最大出力310psを生み出す直噴3.8リットル V型6気筒ガソリンエンジンだ。9割以上の部品が新開発または改良された。トランスミッションは、9速ATを組み合わせる。新しいトランスミッションは、ロックアップ領域の拡大、レスポンスの高い電動油圧システム、長いインプットシャフトを採用することで、素早くダイレクトなシフトレスポンスを追求した。従来型の5速MT比で、ギアレンジは99%拡大しているという。日産 フロンティア 新型日産 フロンティア 新型

また、油圧パワーステアリングをチューニングし、ステアリング中立付近フィーリングを改善することで、長距離ドライブ時の疲労を低減させる。さらに、ステアリングギア比を16%クイックにすることで、少ないステアリング操作でもレスポンスの良いハンドリングを実現しているという。

サスペンションは、オンロード、オフロードで乗り心地とハンドリングを追求した。新開発の油圧キャブマウントが、走行時のキャビンの振動を80%低減する。クラスでは唯一となるウレタン製のバンプラバーによってダンピングを制御する。大径化されたフロントのスタビライザーとリアスタビライザーが、車体のロールを軽減しトラクションを向上させる、と自負する。

新型の4WDモデルは、2WD/4HI/4LOモードを備えた電子制御のパートタイム式のシフトオンザフライ4WDシステムを搭載する。また4輪リミテッドスリップ制御によって、滑りやすい路面でもトラクションを確保した。2WDモデルも含めた全車に「ヒルスタートアシスト」を標準装備するとともに、4WDモデルは「ヒルディセントコントロール」も標準装備している。日産 フロンティア 新型日産 フロンティア 新型

「ダットサントラック・ハードボディ」がデザインモチーフ

アグレッシブでモダンなスタイルと、日産を象徴するモデルである「ダットサントラック・ハードボディ」から着想を得たデザインを組み合わせている。

インターロッキングデザインの新開発ヘッドライトと堅牢さを表すグリル、はっきりとした輪郭のフードを備えた力強いフロントエンドが特徴だ。また、悪路に対応した地上高を備える。重厚な垂直状フェンダーは、力強さを強調するデザインだ。リア部分は、機械で削り出されたような立体的な形状のテールランプを採用している。

新型フロンティアのボディカラーは、バックカントリーで見られるトレイルギアから着想を得て、タクティカルグリーンメタリックを用意した。この他、頑丈なエクステリアを引き立てるボールダークグレーパールなど、合計9種類を用意している。日産 フロンティア 新型日産 フロンティア 新型

疲労感を軽減させる「ゼログラビティシート」

インテリアは、実用的かつモダンな雰囲気を追求した。各種情報を映し出す7.0インチのアドバンスドドライブアシストディスプレイは、走行する場所を問わず、ドライブをサポートする。

新しいセンタークラスターは、シンプルで直感的な操作ができるよう、ドライバーや乗員にとって使いやすいデザインとした。遮音材の追加やフロントドアの遮音ガラスによって、車内に入り込むノイズを低減。疲労感を軽減させる「ゼログラビティシート」によって、快適に長距離ドライブを楽しむことができるという。

日産の米国向けモデルでは初となるオフロードモードを備えた「日産インテリジェントアラウンドビューモニター」を搭載する。オフロードモードは「4LO」を選択して低車速で走る際に、車外に設置された4台のカメラ映像によって上空から車を見下ろしているかのような映像をディスプレイに映し出し、オフロード走行を支援する、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  2. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  3. スズキ『ジムニー』、フランス最終モデルは55台限り…6月末に発売へ
  4. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
  5. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る