ピニンファリーナ『バッティスタ』、量産第1号車とEVサウンドを発表…モントレー・カーウィーク2021

量産第1号車はブラックのカーボン製ボディ

0~100km/h加速2秒以内で最高速は350km/h

1900hpのハイパーGTに期待する感情的反応を生み出すEVサウンドが目標

アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ の量産第1号車
アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ の量産第1号車全 10 枚
アウトモビリ・ピニンファリーナは8月12日、米国で開幕した「モントレー・カーウィーク2021」において、EVハイパーカーの『バッティスタ』(Automobili Pininfarina Battista)の量産第1号車を初公開し、同時に開発中のEVサウンドを発表した。

◆量産第1号車はブラックのカーボン製ボディ

量産第1号車は、5台限定で生産される『バッティスタ・アニベルサリオ』のうちの1台だ。量産第1号車のバッティスタ・アニベルサリオは、ブラックのカーボン製ボディをまとう。ボディ表面のカーボンファイバー独特のパターンと、ブラックグロスの精密研磨加工が施されたホイール「インプルソ・リム」が特徴だ。

さらに、バッティスタ・アニベルサリオには、フロントスプリッター、サイドブレード、ディフューザーを装備した。ユニークなカラーリングとツートンカラーの「フュリオサ(Furiosa)」パックを採用する。外装のカーボン製パーツはブラック仕上げ、内装のカーボン製パーツはアイコニカブルーで仕上げられる。

イタリアの「カンビアーノ・アトリエ」が手がけたインテリアは、ブラックのラグジュアリーレザーに、アイコニカブルーのアルカンターラを組み合わせる。アイコニカブルーのコントラストステッチも添えられる。キルティング加工の「ピロッタ」シートや、ピロッタ・カーボン製コンポーネントも装備している。アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ

◆0~100km/h加速2秒以内で最高速は350km/h

EVパワートレインは、4個のモーターを搭載し、合計で最大出力1900hp、最大トルク234.5kgmを引き出す。パワフルなモーターが4輪を駆動し、トルクベクタリング機能も採用した。0~100km/h加速2秒以内、0~300km/h加速12秒以内、最高速350km/hの性能を発揮する。

また、5種類の走行モードが切り替えられる。5 つの走行モードは、「Calma」、「Pura」、「Energica」、「Furiosa」、「Carattere」だ。リチウムイオンバッテリーはセンタートンネルとシート後方に、T字型にレイアウトされ、蓄電容量は120kWh。1回の充電での航続は、およそ500km(WLTPモードによるシミュレーション)の性能を備える。バッテリーは急速充電に対応している。

なお、モントレー・カーウィーク2021に先立ち、アウトモビリ・ピニンファリーナは、バッティスタの量産第1号車をカリフォルニア州の公道で走行させている。アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ

◆1900hpのハイパーGTに期待する感情的反応を生み出すEVサウンドが目標

モントレー・カーウィーク2021では、バッティスタ向けに開発中のEVサウンドも発表された。アウトモビリ・ピニンファリーナは現在、バッティスタ向けに専用の「サウンドスケープ(音景)」を開発している。モントレー・カーウィーク2021では、バッティスタの顧客が初めて、このサウンドスケープを聴く機会が設けられた。アウトモビリ・ピニンファリーナによると、個別のサウンドはドライバーに感情的反応をもたらすよう調整されており、バッティスタはドライバーの五感を夢中にさせる体験を提供できる、と自負する。

アウトモビリ・ピニンファリーナのサウンド哲学に従い、サウンドスケープはコア周波数を54Hzとした。これは、有機周波数432Hzの倍数だ。独特の聴覚的特徴は、これまで生産された最も強力なイタリア製の公道走行可能なスポーツカーに合わせてあるという。

バッティスタのサウンドスケープとして、432Hzに調整された音楽は、音を鮮明にする一方、耳に優しい、と自負する。アウトモビリ・ピニンファリーナのエンジニアは、バッティスタのコア周波数として、432Hzの倍数54Hzを選択し、独特で認識可能な聴覚的特徴を提供することを目指した。それは、顧客が最大出力1900hpのハイパーGTに期待する感情的反応を生み出すという。

バッティスタが発進し、スピードが増すにつれて、サウンドの周波数は54Hzの倍数に変化する。シームレスに応答する音響は、豊かな低音を合わせて独特のサウンドをもたらすバッティスタのピュアEV性能を反映しているという。

アウトモビリ・ピニンファリーナのスポーツカー製品プラットフォーム責任者、Rene Wollmann氏は、「ドライバーは車と感情的な絆があり、バッティスタのサウンドは聞き慣れた車の音の再現ではなく、内外装デザインの美しさを放射するようなサウンドを目指した。現在、バッティスタの音響体験を微調整しており、米国の顧客からの意見を楽しみにしている」と語っている。


《森脇稔》

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