最大規模の竜巻? 新型ハイパーカー 『F5』、1817馬力で最高速500km/h以上…24台が完売

6.6リットルV8ツインターボをミッドシップに搭載

5つのドライブモードが選択可能

戦闘機とF1マシンから着想を得たカーボン製ステアリングホイール

ヘネシー・ヴェノム F5
ヘネシー・ヴェノム F5全 17 枚

米国のヘネシー・パフォーマンス・エンジニアリング社は8月19日、新型ハイパーカーのヘネシー『ヴェノム F5』(Hennessey Venom F5)が完売した、と発表した。

ヴェノム F5は、世界最速のロードカーを目指して開発されたハイパーカーだ。車名の「F5」とは、竜巻(トルネード)の規模を表す等級の最高ランク、F5に由来する。藤田スケールによると、F5レベルの竜巻の風速は、261~318mph(約420~512km/h)に達するという。

6.6リットルV8ツインターボをミッドシップに搭載

ヴェノムF5では、新開発の6.6リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを、ミッドシップに搭載した。このV8ユニットは、新設計の鋳鉄ブロックとアルミ製シリンダーヘッドを備える。エンジンは、アルミ、チタン、インコネルなどの金属から作られた精密部品で手作りされている。これらには、クランクシャフト、ピストン、バルブ、コネクティングロッドが含まれている。

独自のインテークマニホールドの設計により、プレナムとシリンダーヘッドの間にインタークーラーが配置され、充填された空気が燃焼室に入る前に、ターボからの空気温度を下げることが可能なったという。これにより、空気密度が高まり、パワー効率が引き上げられている。

最大出力は1817hp/8000rpm、最大トルクは165kgmを引き出す。トランスミッションはパドルシフト付き7速。カーボンファイバー製ボディを採用するなどして、車両重量は1360kgに抑えられた。動力性能は、0~100km/h加速が3秒以下、0~200km/h加速が5秒以下。最高速は500km/h以上を目標に掲げている。ヘネシー・ヴェノム F5ヘネシー・ヴェノム F5

5つのドライブモードが選択可能

カーボンセラミックブレーキ、鍛造アルミホイール、軽量のPenskeダンパーを使用して、ばね下重量を低く抑えた。パワートレインを車両の下部構造の奥深くに配置することで、重心を低く保つ。ヘネシー製のエンジンはドライサンプ方式で、クランクの高さを地面に対して低く保つことができるという。

5つのドライブモードとして、スポーツ、トラック、ドラッグ、ウェット、F5が用意された。これを切り替えることにより、車両の動力供給、トラクション、ブレーキ性能を変更できる。F5モードのみが、エンジンの最大パワーを発揮できる。

タイヤは、ミシュラン製「パイロットカップスポーツ2」だ。サイズは、フロントが265 /35R19、リアが345 /30R20を装着している。ヘネシー・ヴェノム F5ヘネシー・ヴェノム F5

戦闘機とF1マシンから着想を得たカーボン製ステアリングホイール

インテリアのデザインは、シンプルで無駄のないもの。戦闘機のコックピットをモチーフに設計されたこのスペースは、ドライバーの視認性を最大限に高めながら、気を散らすものを最小限に抑えるという。

バタフライドアを開くと、戦闘機の操縦桿とF1マシンのハンドルから着想を得たカーボンファイバー製ステアリングホイールが見える。グリップ部分は革で覆われ、その他の部分はカーボンファイバーとした。ステアリングホイールには、ライト、ワイパー、ウインカーのコントロールスイッチを配した。切り替え可能なモードダイヤルがあり、ドライバーはスポーツ、ウェット、ドラッグ、トラック、F5モードを切り替える。

ヘネシー・パフォーマンス・エンジニアリング社は、ヴェノム F5を24台生産する計画だ。ベース価格は210万ドル(約2億3090万円)。米国カリフォルニア州で開催された「モントレー・カーウィーク2021」に、ヴェノムF5の市販モデル2台を展示し、24台が完売したと発表した。

なお、F5の生産はすでに開始されており、顧客への納車は2023年までに行う予定、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  2. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 朝までこの恐怖に耐えられるか?…三和交通タクシーでいく心霊スポットツアー2025【夏休み】
  5. シートに座ると自動で送風開始、取り付け簡単「クールカーシート」2モデルが発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る