三菱 アウトランダー 新型、女性だけで競うラリーに参戦へ…ダカールを制した パジェロ に敬意

2001年のダカールラリーを女性として初めて制したユタ・クラインシュミット選手に敬意

3年連続でRebelle Rallyに参戦

ラリーから派生した三菱独自の「S-AWC」を搭載する新型アウトランダー

三菱 アウトランダー 新型の米「Rebelle Rally」参戦車両
三菱 アウトランダー 新型の米「Rebelle Rally」参戦車両全 21 枚

三菱自動車の米国部門は8月24日、新型『アウトランダー』(Mitsubishi Outlander)が、10月に米国で開催される女性だけで競うラリーレイド、「Rebelle Rally」に参戦すると発表した。

同ラリーは、米国ネバダ州と南カリフォルニアの砂漠地帯を舞台に、10日間で2000km以上を走破するラリーレイドだ。2016年に開始された同ラリーには、「4×4」とクロスオーバー車の「X-Cross」の2つのクラスがある。2020年からは電動車も出走可能となり、EVやハイブリッド車、プラグインハイブリッド車(PHEV)が参加できる。

同ラリーでは、電子機器の使用を禁止している。スマートフォンやタブレット端末、パソコン、GPSは使えない。参加者は地図と方位計を頼りに、コースに設けられた複数のチェックポイントを通過することが求められる。三菱自動車の米国部門は2019年、『エクリプスクロス』で同ラリーに出走した。クロスオーバー車のX-Crossクラスにおいて、2位の成績を残した。2020年には、『アウトランダーPHEV』が、X-Crossクラス3位と表彰台を獲得している。

2001年のダカールラリーを女性として初めて制したユタ・クラインシュミット選手に敬意

三菱自動車の米国部門は、今年のRebelle Rallyに新型アウトランダーに参戦する。新型アウトランダーの車体には、特別なラッピングが施される。2001年のダカールラリーを、女性として初めて制したユタ・クラインシュミット選手が駆った『パジェロ』をモチーフとし、20年前の歴史的なダカールラリーの勝利に敬意を表す予定だ。ユタ・クラインシュミット選手は、ダカールラリーで勝利した唯一の女性でもある。

2001年のダカールラリーには、フォントネ、篠塚、クラインシュミット、増岡、スーザとプリエトの各選手が、三菱自動車勢として参戦した。ラリーは三菱、日産、シュレッサーバギーでの争いとなったが、セネガルまでトップを走った増岡選手が進路妨害によるタイムロスで遅れ、クラインシュミット選手が女性初となるダカールラリーの総合優勝を獲得した。

クラインシュミット選手の総合優勝により、三菱自動車はダカールラリー通算6勝目を達成した。三菱自動車はダカールラリー史上最も成功した自動車メーカーであり、2001年のクラインシュミット選手の勝利を皮切りに、7連勝を含む12勝を挙げている。

3年連続でRebelle Rallyに参戦

三菱自動車の米国部門は、クラインシュミット選手のダカールラリー勝利の20周年を祝うことに加えて、米国でのブランドの40周年を祝う目的で、3年連続でRebelle Rallyに参戦する。

参戦にあたっては、非営利団体のRTJ(Record The Journey)と協力する。RTJは、退役軍人が通常の生活に戻ることを支援する活動に取り組む非営利団体だ。Rebelle Rallyへの参戦は、逆境に直面しても、それを乗り越えることができることを示す狙いがあるという。

三菱自動車ノースアメリカのマーク・チャフィンCOO(最高執行責任者)は、「三菱自動車ノースアメリカの40周年、ユタ・クラインシュミット選手のダカールラリー優勝20周年、新型アウトランダーの発売など、2021年には祝うことがたくさんある。ダカールラリーを制したパジェロにインスパイアされた新型アウトランダーとRebelle Rallyに再び参戦することは、三菱自動車の歴史へ敬意であり、女性を支援する継続的な取り組みやブランドのエキサイティングな未来を表すものでもある」と語る。

ラリーから派生した三菱独自の「S-AWC」を搭載する新型アウトランダー

新型アウトランダーは、エンジニアリングのベースを一新した。ルノー日産三菱アライアンスが新開発したプラットフォームに、2.5リットル直列4気筒ガソリンエンジン(最大出力181hp/6000rpm、最大トルク25kgm/3600rpm)を組み合わせる。最大出力は従来型に対して8.9%引き上げながら、燃費は2.6%改善しているという。トランスミッションは8速スポーツモード付きのCVT。ラリーから派生した三菱独自の「S-AWC」(スーパー・オール・ホイール・コントロール)システムも採用している。

新開発の「ドライブモードセレクター」により、6種類のモードが切り替えられ、パフォーマンスとグリップを走行条件に合わせて調整し、オンロードとオフロードのパフォーマンスを追求している。4WDモデルだけでなく、2WDモデルにもドライブモードセレクターが装備された。2WDモデルでは5種類のモードから選択できる。

S-AWCシステムやその他の革新的な技術を搭載する新型アウトランダーは、伝説的なレーシングパジェロをルーツに持つという。なお、2021年のRebelle Rallyは10月7~16日に開催され、ネバダ州と南カリフォルニアの2000km以上を走行する予定だ。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. アルファロメオの新型SUV『ジュニア』日本発売に、「420万円はリーズナブル」「マジで美しい」など反響続々
  2. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  3. ジープ『チェロキー』新型、新写真からリアデザインが判明
  4. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  5. ジープ『レネゲード』2027年モデルに注目集まる…6月のスクープ記事ランキング
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  3. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る