メインユニット…電源強化パーツの使用[サウンドユニット セッティング法]

「キャパシター」の一例(M&Mデザイン・CAP-5000、CAP-2000)。
「キャパシター」の一例(M&Mデザイン・CAP-5000、CAP-2000)。全 1 枚

カーオーディオ製品の取り付け作業には、さまざまなコツやセオリーが存在している。その1つ1つを紹介することでカーオーディオの面白さを伝えようと試みている当シリーズ連載。現在は「メインユニット」の取り付けにまつわる事項を解説している。

さて、前回は「メインユニット」の取り付けにおけるプロならではのワザとして、“バッ直”を紹介した。なお“バッ直”は、外部パワーアンプを導入する際にはほぼ確実に行われるものだが、「メインユニット」にも有効だ。

そして「メインユニット」のさらなる電源強化をと考えるなら、もう1つお薦めの作戦がある。それは、「キャパシターの追加」だ。

「キャパシター」とは、瞬間的な電力不足を補えるパーツだ。で、やはりこれも外部パワーアンプやパワードサブウーファーに対して使われることが多いのだが、消費電力がそれらと比べて少ない「メインユニット」に使用しても、一定の効果を発揮する。

効果的である理由は以下のとおりだ。「メインユニット」の内蔵パワーアンプで音楽を鳴らしている場合でも、その内蔵パワーアンプが電力不足に陥る瞬間は、結構頻繁に訪れ得る。なぜならば、音楽は常に一定の音量で推移しているわけではないからだ。常に、発音と消音が繰り返されて楽曲は進行していく。その繰り返しで、メロディーが奏でられリズムが刻まれる。そして音が大きい瞬間には、パワーアンプの仕事量は都度増える。

なお、大きく鳴らされる音の音程が低ければ低いほど、使用電力量は多くなる。なので例えばドラムスのバスドラムが打ち鳴らされる瞬間には、結構大量の電気が必要となる。で、そのバスドラムは一定の間隔で鳴らされる場合がほとんどだ。というわけなのである程度大きな音量で音楽をかけている場合には特に、バスドラムが鳴らされるその度ごとに少なからず電力不足が起こり得る。

しかし「キャパシター」を導入すれば、その瞬間ごとの電力不足に対処できるようになるのだ。

ちなみに、このような電力不足が起きていても、そのことには普段は案外気が付かない。電力が足りていなくても、ないなりになんとか音楽を再生し続けてくれるからだ。しかしいざ「キャパシター」を使ってみると、音は変わる。特に低音にハリや芯が出てくる。使ってみると、違いを実感できるはずだ。

ところで「メインユニット」には、外部パワーアンプに使うような大型の「キャパシター」でなくてもOKだ。これへの使用に向いた小型モデルがいくつか出ている。

今回は以上だ。次回以降も「メインユニット」の取り付けに関する解説を続行する。お楽しみに。

電源強化パーツの使用もアリ!? サウンドユニットの「セッティング法」を大研究! 第1章「メインユニット編」その4

《太田祥三》

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