メルセデスマイバッハ『EQS』、ブランド初のEV提案…IAAモビリティ2021

メルセデスマイバッハらしいデザイン

ツートンカラー仕上げと自動コンフォートドア

ラグジュアリー性を極めたインテリア

マイバッハ専用の「MBUXハイパースクリーン」

メルセデスベンツ版『EQS SUV』の航続は600kmを想定

コンセプト・メルセデスマイバッハ EQS(IAAモビリティ2021)
コンセプト・メルセデスマイバッハ EQS(IAAモビリティ2021)全 23 枚
メルセデスベンツは9月5日、ドイツで開催したIAAモビリティ2021のプレビューイベントにおいて、メルセデスマイバッハ初のEVを示唆したコンセプトカー、『メルセデスマイバッハ『EQS』(Concept Mercedes-Maybach EQS)を初公開した

◆メルセデスマイバッハらしいデザイン

このコンセプトカーは、メルセデスマイバッハ初のフル電動SUVのプレビューモデルだ。メルセデスマイバッハとメルセデス-EQファミリーの一員として、すぐに認識できるデザインを目指した。新世代のEVアーキテクチャに基づいて、ダイナミックなシルエットが構築されている。

直立したブラックパネルを持つフロントは、ラップアラウンドボンネットとヘッドライトに連続的につながる。 LEDライトユニットには、細かいメッシュで縁取られたマイバッハのエンブレムが配された。マイバッハのピンストライプはクロームメッキ化。バンパーのエアインテークには、クロームメッキのルーバーが装着された。

ボンネットのクラシックなマイバッハの文字や、メルセデスベンツのスリー・ポインテッド・スター、ボンネットの中央にある縦方向のクロームメッキのトリムストリップは、伝統へのオマージュという。コンセプト・メルセデスマイバッハ EQS

◆ツートンカラー仕上げと自動コンフォートドア

車体は、ブラックメタリックとジルコンレッドメタリックのツートンカラーで仕上げられた。2つの色の境界線には、クロームの細いピンストライプが配された。クロームは、フロントとリアのエアインテークとディフューザーに広がるだけでなく、立体的なデザインでダイナミックなクロームサラウンドとして、サイドウィンドウを取り囲む。 Bピラーにもクロームメッキが施され、繊細なブランドエンブレムをあしらった。マイバッハの「M」のロゴはDピラーにも添えられる。

空力的に最適化されたサイドランニングボードには、マイバッハのエンブレムが付いたインレイが付く。マイバッハらしいデザインの24インチアルミホイールで足元を引き締めた。

連続したらせん状のライトストリップを備えたテールライトを採用する。クローム仕上げのルーフスポイラーを装備した。自動コンフォートドアを用意する。ユーザーが車両に近づくと、ドアハンドルが最初に伸びる。ドライバーがさらに近づくと、ドライバーのドアが自動的に開く。「MBUX」(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)を通じて、後部ドアをリモートで開くオプションもある。コンセプト・メルセデスマイバッハ EQS

◆ラグジュアリー性を極めたインテリア

インテリアは、前席がメルセデスマイバッハ『Sクラス』近いデザインだ。同じくメルセデスマイバッハSクラスに触発されて、後席には2つの独立したシートを備えたファーストクラスの空間を目指した。ハイエンドの後席エンターテインメントシステムも採用する。

センターコンソールは、コックピットから後席まで、連続して浮かんでいるように見えるデザインとした。花瓶には、季節に応じた花を飾ることができる。その下には、大きな収納エリアがあり、折りたたみ式テーブル、シャンパンゴブレットの箱、冷蔵庫などのためのスペースとした。

フローティングアームレストと、コントロールスイッチを備えた新設計のドアパネルを採用する。色と素材のコンセプトは、ファッションの世界から着想を得ている。白と深みのあるダークブルーの配色が、洗練された空間を作り出した、と自負する。ホワイトクロームルックのトリムを装備した。ロゼゴールドカラーをアクセントとしてあしらう。コンセプト・メルセデスマイバッハ EQS

◆マイバッハ専用の「MBUXハイパースクリーン」

マイバッハ専用の表示スタイルとコンテンツを備えた「MBUXハイパースクリーン」を装備した。この大きく湾曲したスクリーンユニットは、ほぼダッシュボード全面に広がる。3つのスクリーンがガラスカバーの下で、1つに統合しているように見えるデザインとした。助手席用の12.3インチOLEDディスプレイには、ディスプレイとコントロールエリアがある。ドライバーが助手席のディスプレイを見ていることを室内のカメラが検出すると、画面が自動的に暗くなる。

人工知能(AI)を導入したアダプティブソフトウェアによって、MBUXはユーザーに適応する。インフォテインメント、快適装備、車両機能などの面で、乗員に最適な提案を行う。状況に応じて、最も重要なアプリケーションが常に視野内のトップレベルに表示される。サブメニューを検索する必要はないという。

インフォテインメントシステムの高解像度ディスプレイでは、メインメニューに「EQタイル」があり、ディスプレイと設定へのアクセスポイントとして機能する。充電電流、出発時間、エネルギーフロー、電費ヒストグラムなどが表示される。さらに、ナビゲーションや走行プログラムを、メディアディスプレイで操作することも可能。 EV専用のナビゲーションサービスと機能も、「メルセデスミーコネクト」と組み合わせて利用できる。たとえば、充電ステーションの表示、航続、バッテリー残量、天気や交通状況を考慮した最適化されたルート計画などが含まれている。

◆メルセデスベンツ版『EQS SUV』の航続は600kmを想定

コンセプト・メルセデスマイバッハEQSは、メルセデスベンツの新世代EV向けモジュラーアーキテクチャをベースにする。同じ車台をベースに、メルセデスベンツブランドから、『EQS SUV』が登場する予定で、2022年に量産化する計画だ。電動パワートレインはスムーズで静かな走行を追求しており、インテリアに新しいレベルの落ち着きとリラクゼーションをもたらす、と自負する。メルセデスEQS SUVは、WLTPサイクルで約600kmの航続を想定しているという。

《森脇稔》

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