アルファロメオ2車種に「6Cヴィラ・デステ」、1940年代の名車に敬意…欧州発表

アルファロメオのフレーム構造を採用した最後のモデルが「6C 2500 SS」

ボディカラーは3層仕上げのエトナレッドで塗装

2.0リットルガソリンターボと2.2リットルディーゼルを用意

アルファロメオ・ジュリアとステルヴィオの「6Cヴィラ・デステ」
アルファロメオ・ジュリアとステルヴィオの「6Cヴィラ・デステ」全 16 枚

アルファロメオは、『ジュリア』と『ステルヴィオ』に限定車の「6Cヴィラ・デステ」(6C Villa d’Este)を欧州で設定する。9月7日、アルファロメオが発表した。

6Cヴィラ・デステの「ヴィラ・デステ」とは、イタリア・コモ湖畔で毎年開催されているクラシックカーの一大イベント、「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」(Concorso d'Eleganza Villa d'Este)に由来する。この長い伝統を持つイベントは1929年、イタリア北部のチェルノッビオで「コッパ・ドオロ・ヴィラ・デステ(Coppa d'Oro Villa d'Este)」という当時の自動車部門の新製品展示会が開催されたことに端を発する。

コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステに展示される車両のコンセプトは、トラディション(伝統)とビジョン(展望)が組み合わされている。これは、世界中の他のクラシックイベントにはない「コンセプトカー&プロトタイプ」賞があるという点にも示されている。コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステの受賞者に関する決定は、一般投票で行われる。

アルファロメオのフレーム構造を採用した最後のモデルが「6C 2500 SS」

アルファロメオは、『6C 2300』や『2300B』の後継車として、1938年に『6C 2500』を発表した。テレスコピック・ショックアブソーバーを備えたトーションバー式リアサスペンションや、油圧ブレーキを採用し、革新技術を盛り込むというアルファロメオの伝統を継承した。高性能バージョンの『6C 2500 SS』(スーペル・スポルト)では、最大出力110hpを発生するエンジンを搭載し、170km/hの最高速を誇った。

この6C 2500 SSはアルファロメオにとって、フレーム構造を採用した最後のモデルとなった。生産台数は36台。その1台1台がコーチビルダーによるアイデアや顧客の要望を反映して作られ、異なる仕様に仕立てられた。

6C 2500 SSは1949年、コンクール・デレガンス・ヴィラ・デステにおいて、「グランプリ・リファレンダム(一般投票によるグランプリ)」を獲得した。この受賞により、6C 2500 SSは、ヴィラ・デステの愛称で呼ばれるようになっていく。

ボディカラーは3層仕上げのエトナレッドで塗装

ジュリアとステルヴィオの限定車、6Cヴィラ・デステは、この6C 2500 SSに敬意を示したモデルとなる。ボディカラーは、6C 2500 SSをモチーフに、3層仕上げのエトナレッドで塗装された。クロームメッキのサイドウィンドウフレームも装備する。ステルヴィオは軽量な21インチアルミホイール、ジュリアは19インチアルミホイールで足元を引き締めた。

インテリアは、シートにベージュのプレミアムレザーを使い、前席にはパワー調整とヒーター機能が備わる。フロントヘッドレストには、6Cヴィラ・デステの文字が刺繍された。ダッシュボードも同様に、6Cヴィラ・デステの刺繡とシルエットが添えられる。

AT車には、アルミ製パドルシフトを装備した。レベル2の先進運転支援システム(ADAS)、ダイナミックグリッドを備えたバックカメラ、フロントセンサーとリアセンサー、ワイヤレス充電器、電動テールゲートも採用している。

2.0リットルガソリンターボと2.2リットルディーゼルを用意

パワートレインには、2種類のエンジンを用意した。ジュリアには、最大出力190hpの2.2リットルターボディーゼルエンジンと最大出力200hpの2.0リットルガソリンターボエンジンを搭載する。駆動方式は、RWD(後輪駆動)とした。

ステルヴィオには、最大出力210hpの2.2リットルターボディーゼルエンジンと、最大出力280hpの2.0リットルガソリンターボエンジンを搭載する。どちらのエンジンも、アルミ製シリンダーとカーボンファイバー製クランクシャフトによるAWDシステムを備え、8速ATを組み合わせた、としている。

《森脇稔》

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