【スーパー耐久 第5戦】D’stationヴァンテージGT3が優勝、最終戦待たずにST-Xチャンピオン決定

2021 スーパー耐久 第5戦鈴鹿
2021 スーパー耐久 第5戦鈴鹿全 18 枚

2021年のスーパー耐久シリーズPowered by Hankookの第5戦『SUZUKA S耐』の決勝レースが行われ、ST-XクラスではNo.777 D’station Vantage GT3が今季2勝目を挙げ、最終戦を待たずにシリーズチャンピオンを決めた。

この日の鈴鹿サーキットは台風一過の天気となり、青空が広がる中でレースがスタート。ポールポジションからスタートしたNo.290 Floral UEMATSU FG 720S GT3が先頭で1コーナーを通過すると、777号車が2番手に浮上。その勢いで290号車の攻略にもかかり、2周目の日立Astemoシケインで追い抜いた。

トップに躍り出た777号車は、スタートドライバーを務めた藤井誠暢が快調なペースで後続との差を広げ、開始から1時間を経過したところでは14.1秒のリードを築いた。しかし、1回目のピットストップを終えたところでNo.81 DAISHIN GT3 GT-Rの藤波清斗が猛烈な追い上げをみせ、開始2時間を過ぎた58周目に777号車を逆転した。

さらに777号車は、第2スティントを担当した近藤翼のタイミングで、他車との接触行為があり、ドライブスルーペナルティを受けることに。2番手は死守したものの、トップから大きく遅れてしまった。

これで俄然有利となった81号車だったが、開始から3時間を迎えようというところで他クラスのマシンと接触した影響で右のサスペンションアームが曲がってしまい、80周目に緊急ピットイン。そのまま戦列を離脱してしまった。

これにより、777号車が再びトップに浮上。レース後半はAドライバーの星野敏が安定したドライビングをみせ、最終スティントは再び近藤が担当。一時はNo.16 ポルシェセンター岡崎 911 GT3Rが追い上げて、1秒後方に迫られる場面もあったが、777号車がしっかりとポジションを守りきって137周でフィニッシュし、開幕戦もてぎ以来となる今季2勝目を飾った。

2位には16号車のポルシェ『911 GT3R』、3位にはNo.31 LEXUS RCF GT3が入った。

スーパー耐久では、今シーズンも有効ポイント制(6戦中、ポイントの多かった5戦を採用)が導入されており、777号車は最終戦を待たずにST-Xクラスのシリーズチャンピオンが決定。アストンマーティン 『ヴァンテージGT3』がスーパー耐久で年間王者になるのは初めてのことだ。

また同じD’station RacingでST-Zクラスに参戦するNo.47 D’sation Vantage GT4も優勝を飾り、チームにとってはダブル優勝となった。

ST-TCRクラスではNo.97 Racer Honda カーズ桶川CIVICが3連勝をマークしたが、2位に入ったNo.73 おとぎの国 CIVIC TCRのクラスチャンピオンが決定した。

この他にもST-1クラスのNo.2 シンティアム アップル KTM、ST-2クラスのNo.7 新菱オート☆VARIS☆DXL☆EVO10、ST-3クラスのNo.39 エアバスター Winmax RC350 TWSがそれぞれクラス優勝を果たし、この3台も最終戦を前にシリーズチャンピオンを決めた。

そしてST-4クラスはNo.310 GRGarage水戸インター GR86、ST-5クラスはNo.66 odula TONE MOTULロードスターが優勝。なお、ST-Zクラス、ST-4クラス、ST-5クラスのチャンピオン争いは最終戦岡山までもつれることとなった。

ST-QクラスのROOKIE Racingの2台も5時間のレースを走り抜いた。No.28 ORC ROOKIE Racing GR SUPRAは途中アクシデントがあり、順位を大幅に落としたものの総合42位でフィニッシュ。水素エンジン搭載のNo.32 ORC ROOKIE Racing H2 conceptも総合43位で完走を果たし、最後はMORIZOことトヨタの豊田章男社長自らがチェッカードライバーを務めた。

《吉田 知弘》

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