【ホンダ新領域】ハイブリッド式の電動垂直離着陸機 eVTOL を開発…2023年にも試験飛行

eVTOL模型と本田技術研究所の大津啓司社長
eVTOL模型と本田技術研究所の大津啓司社長全 16 枚

ホンダは9月30日に航空やロボティクスなど新領域での取り組みを発表し、新たな空の移動手段として期待される「eVTOL」(イーブイトール=電動垂直離着陸機)の開発に着手していることを明らかにした。

【画像全16枚】

eVTOLは、電動モーターによってローターを回して推進力を得るもので、複数のローターによって地上から垂直に飛び立ち、航行することができる。推進の分散化による安全性の高さ、電動による環境のクリーン性、さらに小径ローターによる静粛性などの特徴をもっている。

このため、比較的短距離の都市間や都市・ローカル間など、さまざまな移動手段として期待され、米国では開発が活発に行われているという。ホンダが開発中のeVTOLは、垂直方向の推進ローターが8基、航行用の推進ローターが2基のタイプで、今のところ定員4人を想定している。

eVTOLの課題は、電動のため航続距離が短いことだ。2019年から開発を担当する本田技術研究所の川辺俊・新モビリティ研究ドメイン統括フェローは、「現状ではよく飛んでも100km以下。顧客の要望に応えるには数百kmに延ばす必要がある」と指摘する。

そこでホンダは、航空機の「Honda Jet」で培ったガスタービン技術を活かしたハイブリッド方式により、航続距離を延ばす開発を進めている。タービンで発電機を回し、バッテリーに蓄電するもので、航続距離は約400km、最高速度は270km/h以上を目指している。川辺氏は「さまざまな要素技術を手の内にしているホンダだけの技術だ。将来のバッテリーの進化にも対応できる現実的なアプローチになる」と語る。

また、今後の開発や事業化の展望については、「2023年くらいに米国で試験飛行に着手し、25年くらいに事業化の可否を判断したい」と述べた。事業化が決まれば、直ちに米国での認定取得手続きに入り、30年代のグローバルでの事業化をイメージしている。eVTOLの自律飛行が可能になる2050年ごろにはグローバルで、30兆円規模の市場が想定されているという。

このeVTOLなど新領域分野の技術開発について、本田技術研究所の大津啓司社長は「われわれの既存事業につながる技術をコアにしており、モビリティカンパニー・ホンダの本業の拡大を意識して取り組んでいく。独創的な技術、アイデア、デザインでモビリティを変革するのが当研究所のミッションだ」と話している。
【ホンダ新領域】
時空を超えるアバターロボット、ASIMO進化…2023年に実証
宇宙へ、再使用できる小型ロケットを開発

《池原照雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ『シビックタイプR』受注停止のままモデルチェンジへ、登場は2026年秋か…最終デザイン
  2. 三菱『パジェロミニ』を北米投入か? 「ベイビー・パジェロ」は新たな武器になる!
  3. ブラバス、創業者の夢を実現した1000馬力V12グランツーリスモ「BODO」発表…最高速360km/h
  4. ランボルギーニの世界15台限定スーパーカー『Fenomeno Roadster』、ブリヂストン「POTENZA SPORT」新車装着
  5. 背伸びではなく、賢い選択へ。はじめてのマセラティに「グレカーレ グランルッソ」という答えPR
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. NISMO、豪州に初の海外パフォーマンスセンター設立へ…『スカイラインGT-R』のレストア事業も強化
  2. タイヤは「管理する時代」へ…ダンロップが提案するフリート運用の新常識
  3. 7/27申込締切 【激変するインド自動車産業】政策転換とEVシフト、クイックコマースが拓く日本企業の勝機
  4. 超高硬度クロムめっき、EV・半導体部品の長寿命化に貢献…大型量産設備をサン工業が稼働 
  5. ボッシュがなぜ「しろくまくん」を買収したのか? “熱とAI”が変える、SDV時代の勝算
ランキングをもっと見る