ナチュラルサウンドを追求し大人のインストールを実践した鳴神さんのインプレッサ。サウンドと共にデザイン面でも徹底してこだわり、製作ショップである大阪府のサウンドステーション オートステーション K2による端正な作り込みが施された。
フラット憎まれたラゲッジのアンプラック
2台のパワーアンプとサブウーファーを設置
オーディオ歴は10年を越えるベテランの鳴神さん。それだけにシステムデザイン、音作り、インストールには自分流のスタイルを持っている。フロントスピーカーに選んだのはDLS。フロントステージの作り込みについては次週の後編で詳しくお伝えするが、狙ったのはナチュラルサウンドでありつつ、カチッとした所もあるサウンド傾向。システムデザイン&取り付けを通じて狙い通りのサウンドが完成した。
そんなスピーカー群をドライブするのに選んだパワーアンプはARCオーディオの4100SE-Trad。同モデルを2台組んでフロント3ウェイ+サブウーファーをドライブしている。
そんなパワーアンプ群はサブウーファーとともにラゲッジにインストールされている。取り付けスタイルはフラット。左右対称の整然としたレイアウトなのも特徴で、大人のムードを持たせた落ち着いたデザインだ。ラゲッジ奥に2台のパワーアンプを横に並べてレイアウト、手前側にはカロッツェリアのサブウーファー・TS-W1000RSをビルトインする構成だ。淡いグレーのパネル面にモノトーンのユニット群が映えるデザインに仕上がっている。
ラゲッジには高音質パワーアンプと
定番のサブウーファーをインストール
パワーアンプに選んだARCオーディオの4100SE-Tradはアンプ・エンジニアとして名高いロバート・ゼフの手によるモデル。その端正なサウンドはフェイスパネルのデザインにも如実に反映されている。ヘアライン仕上げのボディの両サイドにはグロスブラックのパネルとされ、モノトーンの美しいボディとした。
このパワーアンプが2台並んで設置されるラゲッジはカラーリング的にも大人のムード満点。ラゲッジのほぼ全面を淡いグレーのパネル面とし、ラゲッジ前方には2台のアンプがピタリとビルトインされる姿はスマートそのもの。パワーアンプのイルミもアクセントになり、映えるデザインとなっている。
ラゲッジでアピールしているもうひとつのユニットがカロッツェリアのサブウーファー・TS-W1000RSだ。RSシリーズのサブウーファーは発売以降年月を経ているものの、未だに多くのユーザーに愛される名モデル。レスポンスの速さや豊かな量感など、高性能サブウーファーに求められる資質を備えたモデルだ。
積層構造でプロテクションも充実
音抜けも考慮したボード設置も見どころ
ラゲッジトップ面には2台のパワーアンプとサブウーファーがインストールされているが、フラットなパネルの下層にはヘリックスのDSP-PRO mk2などのユニット類が納められている。あくまでも見せるユニットと隠すユニットを選別し、ラゲッジを開けた際の美しさとインパクトを重視したインストールスタイルとした。
サブウーファーはラゲッジ後方にインストールされているが、プロテクションのパネルを設置しても音抜けが良いように処理が施されている。プロテクションとサウンドの両面をしっかりと両立できる作り込みで、実用的でありつつサウンド面でも魅力のある作りとした。
またプロテクションパネルを備えたラゲッジは周囲をパンチカーペットで処理し、フロア面には淡いグレーの人工スエードを採用。プロテクションを設置するための積層構造になっている。カバーしてしまえば全面がカーペット素材となり積載性を考慮した実用的な作り込みとしているのインストール上の見どころだ。
こだわりにユニットを美しいレイアウトで仕上げたラゲッジが美しいこのクルマ。次回の後編ではフロントまわりのインストールについて紹介して行くこととする。サウンドにもインストールにもナチュラルで落ち着いたムードを求めたオーナーならではの仕上がりが随所に見られるインプレッサ、後編にも注目して欲しい。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。