EVならではの必需品…オーナーが持つべき意外なものとは?

日産 リーフe+(参考画像)
日産 リーフe+(参考画像)全 5 枚

内燃機関(ICE)車とEVはなにかと比較されるが、本質的には、どちらも自動車であることには変わりない。言ってしまえば、ガソリン車やディーゼル車など動力源の選択肢の延長上にEV(モーター+バッテリー)が含まれるようになっただけだ。

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とはいえ、長所短所含めて特性や機能など内燃機関(ICE)車との違いはあるのも事実。メンテナンスや使い方において、EVオーナーならではの常識やスタイルも自然に発生してくるようだ。

●カード

たとえば、給油ではなく充電になるということで、EVを所有するとガソリンスタンドに行くことがほぼなくなる。ICE車と複数台所有するのでなければ、SSのカードや決済ドングルなどが不要になる。ただ、カードについては急速充電用のカードが代わりに必要となる。クレジットカードで都度決済する方法もあるが、会員契約してカードだけでも持っていると安心だ。

●コーティング

洗車機だけの利用でSSに行くのもはばかられるというオーナーも少なくないので、ボディコーティングをする傾向が高いのもEVオーナーの特徴だ。有意な統計情報があるわけではないが、テスラオーナーの間では、ボディコーティングネタはSNSの定番のひとつだ。

●タイヤ空気圧

実用面ではタイヤの空気圧調整も悩みの種のようだ。気にしない人はICEだろうがEVだろうが車検や点検のときくらいしかエアチェックをしないが、ICE車ならSSに行ったついでに空気入れを借りたり、スタッフにお願いしたり割と気軽にできる。SSに行かないEVオーナーは、車検や点検以外では、自宅で自分でエアチェック、空気圧調整を行うことになる。トルクの大きいEVは、じつはエアチェックやタイヤチェックが重要だ。

そのためEVオーナーの隠れた必需品が、シガーソケットで使えるコンプレッサー(空気入れ)だ。自転車用の手押しポンプでも減った空気の補充ならできるが、電動コンプレッサーがあれば便利だ。いまどきは、そもそも自分でエアチェックをして補充・調整を行えるオーナーが少ないが、EVオーナーにはむしろ必要なスキルのひとつとなっている。

タイヤ関連でいえば、タイヤ交換用のクロスレンチやトルクレンチ、ガレージジャッキなどをあえて用意するオーナーもいる。スポーツカーオーナーでも、タイヤ交換、ローテーションはディーラーやSSに任せる人が多いくらいだが、輸入車EVは、SSやカーショップが簡単な整備でも敬遠されることがある。リーフは日産ディーラーがあるので、この心配はないが、逆に一部の日産ディーラーは充電ついでにテスラや輸入車EVのメンテを請け負っているところもある。

●充電スポット検索アプリ

必需品のもうひとつは「充電スポット検索アプリ」だ。航続距離が延びたとはいえ、長距離移動や宿泊を伴うドライブ旅行では、ディーラーや高速道路のSA/PAでの急速充電が欠かせない。据え置きナビの情報は古いことがあるので、アプリによる充電スポット検索は便利だ。

日産『リーフ』は専用の「Nissan Connect EV」があるのでこれを使うことがほとんどだと思う。ナビのルート探索でも最寄り充電スポットを考慮した案内設定も可能だ。汎用的なアプリ、サービスではGoGoEV、EVSmartなどがメジャーだ。他にも高速充電なび、エコQ電アプリ、YourStand他、複数から選ぶことができる。

●バッテリーの状態を知りたい

必需品ではないが、マニアックな製品としてEVのバッテリーの充放電の状態や走行ログ、劣化状態を調べることができるアプリも存在する。別売の汎用的なOBDIIアダプターを購入し、それと通信してデータを表示するアプリだ。

OBDIIアダプターは、サードパーティのデータロガーやその他のアプリと連携させるための機器だ。古くはデータロガーなどといっしょに有線の接続ケーブルが付属していたが、アプリ対応するためWi-FiやBluetoothの通信機能を持った製品が現在の主流だ。

ただし、ODBコネクタの信号を利用する機器は、どのアプリがどのアダプタで機能するかは繋いでみないとわからない現実がある。コネクタや車載ネットワークは規格化・標準化されているが、内部に流れる命令やデータは、メーカーや車種ごとに微妙に仕様が異なる。当然車両メーカーの公式な製品でもない。安易な利用は勧めない。自己責任で知識のあるオーナー限定のアイテムだ。

●充電コネクター変換アダプタ

テスラオーナーの場合、チャデモの変換アダプタも持っていると便利なアイテムの一つになっている。充電規格やコネクターが独自仕様なので、テスラの充電ポートはチャデモのプラグが入らない。ただし変換アダプタがあればチャデモの急速充電器が利用できるからだ。

●ヒーター

PTCヒーター、シートヒーターもEVではぜひ装備したい。EVはエンジンの排熱が利用できないので、暖房もエアコンに頼る必要があるが、じつはヒーターのほうが効率がよいのでバッテリーの節約になる。PTCヒーターはすぐに温まるし、シートヒーターがあるとエアコン(暖房)を入れる頻度を下げられる。

●EV向けタイヤ

最後にタイヤだ。機関音がほとんどせず、静粛性が差別化要素でもあるEVは、逆にタイヤのロードノイズや風切り音が気になる。メーカーはキャビンの遮音や風切り音については入念に設計しているが、タイヤはノイズの少ないタイプが好まれる。各社が出している吸音材の入ったタイヤはEV向けといってもよいくらいだ。
EVとPHEV、ちがいとメリットとは……

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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