ジープ ラングラーPHV、女性だけで競うラリーでワンツー…ラングラーが表彰台独占

ラングラー4xeはファクトリーチームとして3台が参戦

PHVシステム全体のパワーは375hp

3種類の走行モードが選択可能

女性だけで競う「Rebelle Rally」を制したニーナ・バーロウとテラリン・ピーターライトの両選手とジープ・ラングラー 4xe
女性だけで競う「Rebelle Rally」を制したニーナ・バーロウとテラリン・ピーターライトの両選手とジープ・ラングラー 4xe全 9 枚
ジープブランドは10月19日、米国で開催された女性だけで競うラリーレイドの「Rebelle Rally」において、『ラングラー』初のプラグインハイブリッド車(PHV)の「4xe」(フォーバイイー)が総合優勝を果たした、と発表した。

また、2位も『ラングラー4xe』で、ワンツーフィニッシュを達成した。非電動モデルのラングラーも3位に入り、表彰台を独占した。上位10台のうちの5台が、ラングラーだった。

ラングラー4xeに乗ったテラリン・ピーターライトとニーナ・バーロウの両選手は、今年の同ラリーを終始リードし、7つのステージのうち4つで最も多くのポイントを獲得し、常に上位につけた。これにより、過去2年間の大会で表彰台に立ったテラリン・ピーターライト選手が、3回目の総合優勝を成し遂げた。

ニーナ・バーロウ選手は、「今年のコースはこれまで以上に挑戦的だったが、ラングラー4xeはそれを簡単にした。砂丘や岩場でもトルクを引き出し、走破できた。航続やパワーの不足もなかった」とコメントしている。

◆ラングラー4xeはファクトリーチームとして3台が参戦

Rebelle Rallyは、米国ネバダ州、アリゾナ州、カリフォルニア州の砂漠地帯を舞台に、今年は8日間で2500km以上を走破するラリーレイドだ。2016年に開始された同ラリーには、「4×4」とクロスオーバー車の「X-Cross」の2つのクラスがある。2020年からは電動車も出走可能となり、EVやハイブリッド車、PHVが参加できる。

同ラリーでは、電子機器の使用を禁止している。スマートフォンやタブレット端末、パソコン、GPSは使えない。参加者は地図と方位計を頼りに、コースに設けられた複数のチェックポイントを通過することが求められる。

ラングラー4xeは、このRebelle Rallyに、ファクトリーチームとして3台が参戦した。この3台を含めて、全体の3分の1以上が、ジープのSUVで同ラリーにエントリーした。

◆PHVシステム全体のパワーは375hp

ラングラー4xeの PHVパワートレインは、エンジンが直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボで、最大出力270hp/5250rpm、最大トルク40.8kgm/3000rpmを発生する。このエンジンは、5800rpmまで許容する。シリンダーヘッドに直接取り付けられたツインスクロールの低慣性ターボチャージャーによって、優れたレスポンスとパフォーマンス、燃費を追求している。

従来のオルタネーターに代えて、「eトルク」と呼ばれるベルト・スタート・ジェネレーターを採用する。モーターは、8速ATと一体設計された。このモーターは、最大出力134hp、最大トルク25kgmを引き出す。エンジンとモーターを合わせたPHVシステム全体で、375hpのパワーと65kgmのトルクを獲得する。動力性能は、0~96km/h加速が6.0秒だ。

ラングラー4xeには、回生ブレーキを搭載する。ドライバーがブレーキペダルを踏むと、パワートレインコントロールが電気モーターから最大0.25gの回生ブレーキを作動させ、車両を減速させる。これにより、ブレーキパッドの寿命が延びるという。

◆3種類の走行モードが選択可能

バッテリーは、蓄電容量17kWhのリチウムイオンだ。ラングラー4xeには、「E Selec」と呼ばれる3種類の走行モードがある。ドライバーは、ステアリングホイール左側のボタンを操作して、パワートレインモードを選択する。選択したモードに関係なく、バッテリー残量が少なくなると、自動的に「ハイブリッド」モードに切り替わる。

ハイブリッドモードは基本モードで、2.0リットルエンジンと電気モーターのトルクを最適にバランスする。このモードでは、パワートレインは最初にバッテリーの電力を使用し、バッテリー残量が少なくなると、エンジンからの駆動力を追加する。

「エレクトリック」モードでは、パワートレインは、バッテリー残量が少なくなるまで、ゼロエミッションで走行する。「eセーブ」モードでは、2.0リッターエンジンからの駆動力を優先し、バッテリーの電力を節約する。ドライバーは、「Uconnect」モニターを介して、eセーブモード中に、バッテリーセーブとバッテリー充電のどちらかを選択することもできる。エレクトリックモードでは、米国の平均的な1日の通勤距離をゼロエミッション走行できる、としている。
これからどうなる? EV/PHEV……

《森脇稔》

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