限られたスペースに…日産 ルークス by ingraph 前編[インストール・レビュー]

Pro Shop インストール・レビュー 日産 ルークス(オーナー・佐々木雅子さん) by ingraph 前編
Pro Shop インストール・レビュー 日産 ルークス(オーナー・佐々木雅子さん) by ingraph 前編全 9 枚

徹底したサウンド重視のクルマ作りを実施したルークスの佐々木さん。軽自動車という限られたスペースとは思えない物量の投入に加え、取り付けレベルの高さも際立つクルマとした。青森県のingraphによるデザイン性も見どころの車両が完成した。

美しいフォルムのアウターバッフルは
ダークグレー仕上げの落ち着いたデザイン

ルークスをベースにオーナーの好みである立体感あるサウンドを再現した。サウンド重視のオーディオカーの完成だ。

ドアパネルと融合させるようにデザインされたバッフル形状が美しい。シャープなデザインでミッドバスを強調する。

高い位置にミッドバスを取り付けるルークス。デザイン的にもインパクト大なのに加えサウンド面のメリットも大きい。

好みのユニットを使って理想のサウンドを作り上げた佐々木さんのルークス。職場にオーディオ好きの仲間がいたことからオーディオに興味を持ったのがきっかけだった。もともと音楽好きだったオーナーは一気にレベルを上げて行き、ついにはここまでのクルマを完成させるに至る。大きなターニングポイントになったのは試聴で体験したホームオーディオだった。それからは「ホームオーディオの音に近づけたい」というのが目標になる。

ラゲッジはスポイルしないでヘビーなシステムを組み、とても軽自動車とは思えない数多くのユニット群がビルトインされていることにも驚く。そんなルークスのフロントステージから見ていくこととしよう。「デザインは完璧です!」とオーナーも大満足度のデザイン性に注目して欲しい。

印象的なのはドアのアウターバッフルだ。バッフル面を純正内張りに沿わせるようにデザイン。人工スエードで表面をフィニッシュし、カーボン振動板を備えたモレル カーボンイレイトMW6とのコントラストを感じさせる落ち着いたデザイン。インテリアとのマッチングも絶好で、なおかつサウンド面でも有利な取り付けを目指した。

バッフルの固定ビスはショップロゴの配した
エンブレムを使って隠す入念なデザインを投入

二股に分かれたAピラーにツイーター、ミッドレンジをそれぞれインストール。ドアへはミッドバスをアウターで取り付けている。

ミッドバスに選んだのはモレルのイレイトカーボンMW6。カーボン振動板を備えた高音質で定評のあるミッドバス。

アウターバッフルをドアの内張りに固定しているビスを隠すのがこのエンブレム。ショップロゴを配したデザイン性豊かなパーツだ。

スピーカーにはフロント3ウェイにモレルを採用。ミッドバス&ミッドレンジにはイレイトカーボンを、ツイーターにはピッコロをチョイスする組み合わせ。二股に分かれたAピラーに対して、ツイーター、ミッドレンジをそれぞれのピラーに取り付ける手の込んだ加工を施しているのもこのクルマのピラー構造ならでは。派手さを求めたインストールではないものの、スピーカー取り付けだけで個性的なデザインを表現している。

ドアのミッドバスは先にも紹介した通りイレイトカーボンMW6をインストールする。カーボン振動板を持つデザインがドアのアクセントにもなっている。さらにバッフルは純正ドア内張りに対してビス固定されてメンテナンス性も確保するのだが、このビスの頭を隠すためにバッフル後方にはショップロゴの入ったエンブレムを設置しているのも気が利いている。さりげない処理が無骨になりがちな部分をスマートに仕上げている。このあたりの気配りと入念な処理が女性オーナーにも嬉しい仕上がりとなった。

二股に分かれたAピラーに対して
ツイーター&ミッドレンジをインストール

ルークスの2本に分かれたAピラーにはそれぞれツイーター、ミッドレンジがインストールされている。

リスナーに向けて大きく角度を付けたツイーターからもわかるとおり、理想の音場を作り出す取り付けが徹底されている。

ルークスのAピラーは2本に分かれて、中央部には視認性を高めるためにウインドウがはめ込まれている構造。そんなAピラーに対して、ツイーターとミッドレンジをインストールしたのがコクピットデザインのひとつのクライマックスとなった。

写真を見るとよく分かるのだが前方のピラーにはツイーター、後方のやや太いピラーの根本付近にはミッドレンジをインストールしている。ツイーターにはモレルのピッコロIIをチョイス。ミッドレンジにはイレイトカーボンMW3をセレクトして、オーナーが望んだ「調和の取れた音」を追求した。

ツイーターはやや高い位置にインストールされ、角度もリスナーに向けて最適化されている。これはドライバーの乗車位置を考慮して中高域スピーカーを最適な位置、角度に設置するための手法。デザイン性に加えてサウンド面で最大のパフォーマンスを発揮する取り付けとなった。オーナーの望んだ「オーケストラを生で聴いているような立体感あるサウンド」がこうして実現されたのだった。

次回の後編ではパワーアンプやプロセッサーなど、数多くのユニットをシート下に凝縮インストールした手法を紹介していくこととしよう。軽自動車ユーザーには必見のスタイルなので要注目だ。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

Pro Shop インストール・レビュー 日産 ルークス(オーナー・佐々木雅子さん) by ingraph 前編

《土田康弘》

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