ホンダ シビックSi 新型を220馬力に強化、軽量レーサーに…SEMA 2021で発表へ

12月の「サンダーヒル25時間耐久レース」に参戦

1.5リットル「VTECターボ」をチューニング

足回りを強化し大型リアウイングを装着

ホンダ・シビック Si 新型の「チームホンダリサーチウェスト」レーシングカー
ホンダ・シビック Si 新型の「チームホンダリサーチウェスト」レーシングカー全 6 枚
ホンダの米国部門は、11月2日(日本時間11月3日深夜1時)に開幕するSEMAショー2021において、新型『シビックSi』(Honda Civic Si)のレーシングカーを初公開する。

◆12月の「サンダーヒル25時間耐久レース」に参戦

シビックSiは、米国向け『シビック』に用意されてきた高性能グレードだ。究極の高性能モデルの「タイプR」と、標準モデルの間を埋めるグレードになる。新型シビックにも、「Si」がラインナップされた。

新型シビックSiのレーシングカーは、「チームホンダリサーチウェスト」が中心になって開発を進めてきた。12月に米国で開催される「サンダーヒル25時間耐久レース」に、新型シビックSiのレーシングカーで参戦する予定だ。

1996年に設立されたチームホンダリサーチウェストは、サーキットでの経験を生かして、ホンダの市販車の設計とエンジニアリングを向上させている。チームホンダリサーチウェストは、「スポーツ・カー・クラブオブ・アメリカ(SCCA)」と「ナショナル・オート・スポーツ・アソシエーション(NASA)」のモータースポーツにおいて、ホンダ車で参戦して成功を収めている。サンダーヒル25時間耐久レースでのクラス優勝を含めて、さまざまなクラスで60回以上の勝利を収めている。

◆1.5リットル「VTECターボ」をチューニング

ベース車両の新型シビックSiには、1.5リットル直列4気筒ガソリン「VTECターボ」エンジンを搭載する。最大出力は200hp/6000rpm、最大トルクは26.5kgm/1800~5000rpmを引き出す。

レーシングカーでは、この1.5リットルターボエンジンに、カスタムインテーク、48mmコアアルミ製レーシングラジエーター、オイルクーラーを採用した。エンジンコンピュータにもチューニングが施される。

また、レーシングダウンパイプとフロントパイプ、チタン製エキゾースト、カスタムギアセット、レース仕様のエンジンオイル/トランスミッションフルード/クーラントを装備した。オイルフィルターアダプター、レーシングエンジンマウント、高性能バッテリーも搭載している。

これらのチューニングにより、最大出力は220hp、最大トルクは33.2kgmを獲得する。ベースエンジンの最大出力200hp、最大トルク26.5kgmに対して、パワーは20hp、トルクは6.7kgm引き上げられた。乾燥重量は1111kgに軽量化されている。

◆足回りを強化し大型リアウイングを装着

ブレーキは、4ピストンのレーシングキャリパーと、2ピースのフローティングローターで強化された。カスタムの耐久レース向けブレーキパッド、ブレーキフルード、カスタムのブレーキダクトも装備する。

サスペンションには、コンペティション仕様の2ウェイEXRレーシングダンパー、レース用スプリングにリアロアアーム、トウリンク、リアスタビライザーを導入した。カスタムの鍛造17インチホイールに、コンチネンタルの245/40R17高性能タイヤを組み合わせる。

エクステリアには、カスタム仕上げのフロントリップスポイラーとエアダムが追加された。大型のリアウイングも付く。エアロベント付きのカーボン製フードとトランクリッドは特注品。カスタムメイドのLEDドライビングライトも追加している。

室内には、FIA(国際自動車連盟)の基準を満たすセーフティケージとバケットシート、6ポイントレーシングハーネス、ウィンドウネットを取り付けた。消火システムやクイックリリース機能付きのレーシングステアリングホイール、レーシングペダルスペーサーとシフターブッシュも採用されている。

《森脇稔》

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