トヨタ タンドラ 新型が砂漠レースのサポートカーに、437馬力ハイブリッド…SEMA 2021

ワンオフのワイドボディにTRDのロングストロークサス

夜間走行用の照明と荷台にレースサポートアイテム

オフロード仕様の「TRDプロ」がベース

トヨタ TRD デザート・チェイス・タンドラ
トヨタ TRD デザート・チェイス・タンドラ全 20 枚
トヨタ自動車の米国部門は11月2日、米国で開幕したSEMAショー2021において、新型『タンドラ』(Toyota Tundra)をカスタマイズした「TRDデザート・チェイス・タンドラ」を初公開した。

◆ワンオフのワイドボディにTRDのロングストロークサス

同車は、新型タンドラのオフロード性能を証明するのが狙い。そこで、トヨタモータースポーツガレージのマーティシュ・ヴェルター氏と協力し、新型タンドラをベースにした砂漠レース向け追跡サポート車両を開発した。これまでで最もタフで、最も能力があり、最も先進的なタンドラ、と自負する。

砂漠を舞台としたオフロードレースは、専用のピットレーンとパドックを備えたサーキットレースとは異なり、修理や調整などのサポートは、追跡車両に乗ったチームスタッフが行う。追跡車両は砂漠レースにとって重要な役割を担っており、本格的なオフロード性能が求められる。

TRDデザート・チェイス・タンドラには、TRDが設計したロングストロークサスペンションが取り付けられた。TRDのノースカロライナ部門でデザインされ、製造されたワンオフのワイドボディキットを追加し、迫力を増している。

◆夜間走行用の照明と荷台にレースサポートアイテム

バネ下の重量を減らすために、軽量の18インチ鍛造アルミホイールを装着した。37インチのオールテレーンタイヤを組み合わせている。

多くのオフロードレースは、夜まで続くことが多く、照明が重要になる。暗い夜の砂漠を照らすために、TRDデザート・チェイス・タンドラには、後方と横を照らすリジッドライトと、最大8つのライトを装着できるフロントのリジッドライトバーが採用された。ライトバーは電動調整式で、ルーフラインよりも下げることで、風切り音を低減し、エアロダイナミクス性能を高めることができるという。

荷台には、カスタムメイドのロールバー、カスタムマウントのオフロードジャック、CO2ボトル、燃料&水タンク、2つのロールバーに取り付けられたスペアタイヤ、ARB TredProリカバリボードが装着された。ボディカラーは明るいホワイトで仕上げられている。

◆オフロード仕様の「TRDプロ」がベース

TRDデザート・チェイス・タンドラのベースは、オフロード仕様の「TRDプロ」グレードだ。パワートレインは、新型タンドラシリーズに標準設定の排気量3445ccのV型6気筒ガソリンツインターボエンジンではなく、ハイブリッドの「i-FORCE MAX」のみとなる。このパワートレインは、従来型タンドラの「iForce」の後継。従来型のiForceは、5.7リットルのV型8気筒ガソリン自然吸気エンジンで、最大出力は381hp、最大トルクは55.5kgmだった。

これに対して、新しいi-FORCE MAXは、ダウンサイズの排気量3445ccのV型6気筒ガソリンツインターボエンジンに、モーターを組み合わせる。モーターは、エンジンと10速オートマチックトランスミッションの間にレイアウトされた。モーターは、10速ATを介して、パワーを効率的に伝達する。エンジンの始動、EVモード走行、電気アシスト、エネルギー回生は、ハイブリッドコンポーネントを通じてのみ行われる。

新しいi-FORCE MAXパワートレインは、最大出力437hp/5200rpm、最大トルク80.6kgm/2400rpmを獲得する。従来型のiForceの5.7リットルから、エンジン排気量をおよそ2.2リットル縮小。それでいて、2個のターボとモーターにより、パワーは56hp、トルクは25.1kgm引き上げられた。

i-FORCE MAXパワートレインは、あらゆる状況で最大のパフォーマンスと最大の効率を提供するように設計されている。キャンピングカーなどの牽引時には、ハイブリッドシステムによってパワーとトルクが追加される。市街地の低速走行では、EVモードが静粛性と燃費の向上を実現する。高速道路では、レスポンスの高いリニアなパワーデリバリーをもたらす。2400rpmという低回転域で得られる80.6kgmの最大トルクが、オフロード走行を支援する、としている。

《森脇稔》

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