VW『ID.4』、電動車専用新工場で試験生産開始…2022年春から量産へ

新工場では年間最大30万台のEVを生産予定

EV向けモジュラー車台「MEB」がベース

1回の充電での航続は最大520km

VWのドイツ・エムデン工場に完成した電動車専用の組み立て新工場において試験生産を開始した ID.4
VWのドイツ・エムデン工場に完成した電動車専用の組み立て新工場において試験生産を開始した ID.4全 12 枚

フォルクスワーゲン(Volkswagen)は11月9日、ドイツ・エムデン工場に完成した電動車専用の組み立て新工場において、『ID.4』の試験生産を開始した。2022年春から、同工場で量産を開始する予定だ。

写真:フォルクスワーゲン ID.4

◆新工場では年間最大30万台のEVを生産予定

ドイツ・エムデン工場の電動車専用の新工場は、面積が約5万平方m。プレス工場と塗装工場も、2万3000平方m拡張された。塗装工場は近代化され、6000平方mの面積を持つ「バイカラーホール」が、車両のルーフを黒く塗装するために建設された。ツートン塗装は、ID.シリーズならではのカスタマイズとなる。

さらに新工場には、自動化された部品倉庫が計画されている。ID.4をはじめ、フォルクスワーゲングループの他のEVを含めて、年間最大30万台のEVを生産する能力を備える予定だ。

フォルクスワーゲンは、eモビリティの分野において、世界のリーダーを目指している。2024年までに、eモビリティに約110億ユーロを投資し、工場の改修を進める。また、2025年までに20を超えるEVを発売し、フォルクスワーゲン車のCO2排出量を3分の1削減することを見込んでいる。

フォルクスワーゲン ID.4フォルクスワーゲン ID.4

◆EV向けモジュラー車台「MEB」がベース

ID.4はフォルクスワーゲンの新世代EVの「ID.」ファミリーの2番目のモデルだ。第一弾は、小型ハッチバックの『ID.3』だった。ID.4は、フォルクスワーゲンブランド初の本格的な電動SUVになる。世界最大の市場セグメントに成長しているコンパクトSUVセグメントに投入するために開発された。

ID.4は、フォルクスワーゲングループのEV向けモジュラー車台、「MEB」アーキテクチャをベースにしている。全長は4580mmで、乗員のための充分なスペースを持つ。トランクルームの容量は543リットル。後席を倒せば、最大で1575リットルに拡大する。電動テールゲート、ルーフレール、キャンピングカーなどのけん引ブラケットが装備される。

インテリアは、ボタンやスイッチ類を極力なくし、2つのディスプレイに操作系を集約した。そのうちの1つのディスプレイは12インチサイズで、タッチ機能を備えている。

フォルクスワーゲン ID.4フォルクスワーゲン ID.4

◆1回の充電での航続は最大520km

ID.4では、スポーティかつオールラウンドな性能を追求した。リアアクスルに搭載されたモーターは、最大出力204psを引き出す。動力性能は、0~100km/h加速が8.5秒、最高速は160km/hでリミッターが作動する。

バッテリーは蓄電容量が77kWh。1回の充電で最大520 km(WLTPサイクル)の航続を可能にする。バッテリーは低重心化のために、キャビンのフロア下にレイアウトされた。後輪駆動による強力なグリップと210mmの最低地上高により、整備されたオフロードで優れた性能を発揮するという。アルミホイールは、最大で21インチが装着できる。

「AR(拡張現実)ヘッドアップディスプレイ」をオプションでラインナップした。ナビゲーションの矢印を路面に投影し、ドライバーに進行方向を分かりやすく伝える。先進運転支援システム(ADAS)の「IQ.Drive」では、部分自動運転が可能な「トラベルアシスト」が利用できる、としている。

フォルクスワーゲン ID.4フォルクスワーゲン ID.4

《森脇稔》

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