ポルシェ 718ケイマン に高性能モデル「RS」、ロサンゼルスモーターショー2021で発表へ

ベース車両の718ケイマンGT4に対してパワーとダウンフォースを向上

ニュルでは718ケイマンGT4よりも23.6秒速い

718ケイマンGT4は420psのフラット6搭載

ポルシェ 718 ケイマン GT4 RS のプロトタイプ
ポルシェ 718 ケイマン GT4 RS のプロトタイプ全 11 枚

ポルシェは11月12日、『718ケイマンGT4 RS』(Porsche 718 Cayman GT4 RS)を11月17日、米国で開幕するロサンゼルスモーターショー2021において、ワールドプレミアすると発表した。

ベース車両の718ケイマンGT4に対してパワーとダウンフォースを向上

718ケイマンGT4 RSは、『718ケイマンGT4』をベースにさらなるパフォーマンスを追求した「718」ファミリーの頂点に立つモデルだ。もともと、ポルシェの「RS」とは、ドイツ語でレーシング・スポーツを意味する「Renn Sport(レン・シュポルト)」の頭文字に由来する。「718」ファミリーにRSが設定されるのは、今回が初めてとなる。

現時点では、718ケイマンGT4 RSの詳細は公表されていない。ただし、ベース車両の718ケイマンGT4に対して、パワーを引き上げ、空力面の変更により、ダウンフォースも高められる。その上で、さらなる軽量化にも取り組む。その結果、これまでで最も妥協のないシャープな『718ケイマン』となり、独特のドライビングプレジャーの世界を実現しているという。

また、ロサンゼルスモーターショー2021では、718ケイマンGT4 RSのレーシングカー、「クラブスポーツ」もワールドプレミアされる予定だ。

ニュルでは718ケイマンGT4よりも23.6秒速い

718ケイマンGT4 RSの開発テストは、ワインディングロードとサーキットの両方で行われた。ドイツ・ニュルブルクリンク北コースでは、ポルシェのブランドアンバサダー兼開発ドライバーのヨルグ・ベルグマイスター氏が、タイムアタックを行った。同氏は、718ケイマンGT4 RSの開発ドライバーとして、500時間以上走行している。

ドライバーを保護するために、718ケイマンGT4 RSのプロトタイプ車両には、レーシングシートが装備されていた。タイヤはミシュラン「パイロットスポーツカップ2R」で、オプション設定される予定だ。タイムアタックにあたって、第3者の立ち会い人が、車両の標準状態と重量を確認した。

ベルグマイスター氏は、1周20.832 kmのドイツ・ニュルブルクリンク北コースを、車体に軽い偽装を施したプロトタイプ車両を操り、7分09秒300のタイムで周回した。また、以前の計測で用いられていた1周20.6kmを、7分04秒511のタイムで駆け抜けた。これは、718ケイマンGT4に対して、23.6秒速いという。

718ケイマンGT4は420psのフラット6搭載

パワートレインに関しては、現時点では明かにされていない。ベース車両の718ケイマンGT4のミッドシップに搭載されるのは、4.0リットル水平対向6気筒ガソリン自然吸気エンジンだ。新型『911カレラ』シリーズ向けをベースに開発されたこのエンジンは、最大出力420ps/7600rpmを獲得する。従来型の『ケイマンGT4』に対して、45psの強化にあたる。

最大トルクは42.8kgmで、5000~6800rpmの範囲で引き出される。このエンジンを6速MTと組み合わせた。動力性能は0~100km/h加速が4.4秒。最高速は304km/hと、300km/hオーバーを可能にする。その一方、低負荷走行時には、シリンダーの一部を休止し、燃費性能を追求している。

718ケイマンGT4の足回りには、軽量スプリングストラットのフロントとリアアクスルに、レーシング技術を導入した。シャシーとの接合部分には、ボールジョイントを使用。車高が30mm低くなる「ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメント」が重心を下げ、サーキットでパフォーマスを発揮するチューニングを施した。「ポルシェ・スタビリティ・マネジメント(PSM)」は、オプションで無効にすることが可能。メカニカルリアディファレンシャルロックを備えた「ポルシェ・トルク・ベクタリング(PTV)」は、縦方向と横方向のダイナミクスやコーナリング性能を引き上げている。

《森脇稔》

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