シトロエン C4 のEV『e-C4』、航続を357kmに延長…2022年型を欧州発表

低転がり抵抗タイヤの採用やギア比の変更で航続を延ばす

モーターは最大出力136hpを発生

バッテリー容量の8割を30分で急速充電可能

走行モードは3種類

シトロエン e-C4
シトロエン e-C4全 22 枚

シトロエンは12月2日、『C4』(Citroen C4)のEV、『e-C4』の2022年モデルを欧州で発表した。

◆低転がり抵抗タイヤの採用やギア比の変更で航続を延ばす

2022年モデルでは、転がり抵抗を減らして効率を向上させる「A +」クラスのタイヤを採用した。これにより、1回の充電での航続は、WLTPサイクルで7km引き上げられ、357kmに到達する。気温や道路の種類、走行モードなどの使用条件に応じて、航続は従来比でおよそ30km延びる場合もあるという。日常の使用や長距離走行において、さらなる安心感が加わる、と自負する。

2022年モデルでは、ヒートポンプの設定が見直され、新採用の湿度センサーとの組み合わせによって、暖房と空調のマネジメントが最適化された。これらの改良が、バッテリーの長寿命化につながるという。

また、トランスミッションのファイナルドライブレシオと、エンジンギアボックスのレシオを変更した。これも、航続の延長に貢献している。

シトロエン e-C4シトロエン e-C4

◆モーターは最大出力136hpを発生

EVパワートレインのモーターは、引き続き最大出力136hp、最大トルク26.5kgmを発生する。スポーツモードでは、0~100km/h加速9.7秒の性能を発揮する。最高速は150km/hでリミッターが作動する。

バッテリーは400Vの高電圧のリチウムイオンで、蓄電容量は50kWhだ。e-C4は、エンジン搭載車の進入が制限されている欧州の電動車専用ゾーンに、アクセスすることができる。バッテリーには8年間、または走行16万kmの保証が付帯する。

回生ブレーキが装備されており、ブレーキペダルを踏まなくても車両を減速させ、航続を拡大する機能がある。このシステムでは、ブレーキや減速時のエネルギーを、バッテリーに蓄えることができる。これより、ドライバーはバッテリーを充電しながら、航続を拡大できるという。

シトロエン e-C4シトロエン e-C4

◆バッテリー容量の8割を30分で急速充電可能

バッテリーは、急速充電に対応している。欧州の公共充電ステーションでは、出力100kWの急速充電器が利用できる。1分あたり走行10km分のバッテリー容量が充電できる。バッテリー容量の8割なら、およそ30分で充電することが可能。シトロエンによると、セグメントの最速レベルという。

自宅などでは、購入またはリースした32Aのウォールボックスで充電できる。オプションの出力11kWの充電器を使用すると、単相ソケットなら7時間30分、三相ソケットなら5時間で充電することが可能だ。また、自宅などでは、16Aタイプのソケットで15時間、フランス国内標準のソケットなら、およそ24時間で充電することができる。

e-C4は、オフピーク時の電気料金で充電できる。車両のインフォテインメントスクリーンモニター、または「MyCitroen」アプリを使用して、充電をプログラムできる。充電ケーブルは、トランクの床下収納に搭載されている。充電フラップには、充電状況を色で表示する機能が付いており、MyCitroenアプリでも充電状況が確認できる、としている。

シトロエン e-C4シトロエン e-C4

◆走行モードは3種類

センターコンソールのモードセレクターによって、走行モードが切り替えられる。走行モードは、エコ、ノーマル、スポーツの3種類だ。モードに応じて、エアコンやEVパワートレインの特性が変化し、ドライバーはダイナミズム重視、エコ重視の走行が選択できる。

運転席と助手席の間には、シフトスイッチが配される。このスイッチはメタルのエレガントな仕上げで、R、N、Dの3つのポジションを切り替える。Pはパーキングモードで、Bはブレーキエネルギー回生モードだ。センターコンソールには、電動パーキングブレーキのスイッチがレイアウトされている。

シトロエン e-C4シトロエン e-C4

《森脇稔》

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