モーガン『3ホイーラー』後継車、2022年発売へ…スケッチ公開

3ホイーラーの流線形デザインを継承

最終モデルの「P101エディション」をもって生産終了

フォード製の直列3気筒ガソリン自然吸気エンジン搭載

モーガン 3ホイーラー 後継車のデザインスケッチ
モーガン 3ホイーラー 後継車のデザインスケッチ全 19 枚

モーガンモーターカンパニー(以下、モーガン)は12月2日、8月に生産を終了したモーガン『3ホイーラー』の後継車として開発中の新しい3輪車を、2022年に発売すると発表した。同車のデザインスケッチを公開している。

◆3ホイーラーの流線形デザインを継承

このスケッチは、新しい3輪モデルのデザインの方向性を示すもの。モーガンのデザインチームの製図板から切り取られたイラストは、新しいモデルの美的センスと、それを支えるインスピレーションを示す、と自負する。

新しいモデルの正確な外観を表現した1台は、スケッチでは公開されていない。最終的には複数のスケッチに描かれた主要な機能が、市販モデルに反映されるという。スケッチは、3ホイーラーの流線形デザインが継承されていることを示している。デザインのテーマには、機械の存在を重視することや、デザインを通じて機能を伝えることなどが掲げられている。

スケッチに示されているように、新しいモデルのデザインは大胆かつ個性的で、ミッドセンチュリーのジェット機、オートバイ、歴史的なモーガンモデル、現代の工業製品のデザインからインスピレーションを得ている。この個性をさらに引き立てるのが、オプションアイテムやアクセサリーの幅広いラインナップだ。モーガン史上、最もカスタマイズ可能な車両になるという。

モーガン 3ホイーラー 後継車のプロトタイプモーガン 3ホイーラー 後継車のプロトタイプ

◆最終モデルの「P101エディション」をもって生産終了

モーガン社は1909年、ヘンリー・フレデリック・スタンリー・モーガン氏によって英国ウスターシャー州に設立された。1910年のオリンピアモーターショーにおいて、前輪が2、後輪が1の3ホイーラーを発表し、自動車メーカーとして名乗りを上げた。

3ホイーラーは、排気量1.1リットルのV型2気筒エンジンを搭載し、チェーンで後輪を駆動した。アルミ製のボディは350kgと軽量で、さまざまなモータースポーツで活躍を見せた。1952年までの40年間以上に渡って生産された事実が、3ホイーラーの人気の高さを物語っている。

2011年春、ジュネーブモーターショー2011で、およそ60年ぶりに復活した3ホイーラーは、オリジナルのデザインに敬意を払いつつ、航空機をモチーフとしたボディを採用した。インパネのデザインも航空機のコックピットにヒントを得ており、21世紀の3ホイーラーとして登場した。8月26日、現行3ホイーラーの最終モデル、「P101エディション」がラインオフし、同車は生産を終了している。

モーガン 3ホイーラー の最終モデル「P101エディション」モーガン 3ホイーラー の最終モデル「P101エディション」

◆フォード製の直列3気筒ガソリン自然吸気エンジン搭載

モーガンは、生産を終了した3ホイーラーの後継車となる新しい3輪車を開発している。現時点では車名は公表されていないが、まったく新しいデザイン、冒険的なキャラクター、大幅に進歩したエンジニアリングが特長になるという。

モーガンはすでに、開発テスト中のプロトタイプの写真を公開している。開発の初期段階のプロトタイプであり、ボディには擬装が施されている。テストと耐久性プログラムは、これまでに開発されたモーガン車の中で、最も広範囲に及ぶという。

パワートレインの詳細は発表されていないが、発売の時点では内燃エンジンを継続搭載する。フォードモーターから供給を受ける自然吸気の直列3気筒ガソリンエンジンだ。モーガンは長年にわたって、フォードモーターのパワートレインを使用し続けており、3ホイーラーの後継車にも、フォードモーター製のエンジンが搭載される。モーガンは1933年以来、3輪モデルと4輪モデルの両方で、フォードモーター製エンジンを使用している。

《森脇稔》

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