ポルシェ初の仮想スポーツカー、「ビジョングランツーリスモ」発表…『グランツーリスモ7』に収録へ

ゲーム内でバーチャルに走行を楽しむことが可能

EVスポーツ『タイカン』のモチーフを採用

モータースポーツはポルシェのDNAの一部

ポルシェ・ビジョングランツーリスモ
ポルシェ・ビジョングランツーリスモ全 14 枚

ポルシェは12月6日、ブランド初の仮想スポーツカーとして、ポルシェ『ビジョングランツーリスモ』(Porsche Vision Gran Turismo)を発表した。

写真:ポルシェ・ビジョングランツーリスモ

◆ゲーム内でバーチャルに走行を楽しむことが可能

ポルシェのビジョングランツーリスモは、ポルシェが未来を見据えつつデザインと開発を行ったフルEVの仮想スポーツカーは、2022年3月4日発売の『グランツーリスモ7』に収録される予定だ。

ビジョン グランツーリスモは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの「PlayStation」用ゲームソフトウェア、『グランツーリスモ』シリーズのために開発される仮想スポーツカーだ。

もともとこのプロジェクトは、「PlayStation3」(PS3)用ゲームソフト、『グランツーリスモ6』のコラボプロジェクト、「ビジョン グランツーリスモ」として始まったもの。ビジョン グランツーリスモでは、世界的な自動車メーカーやブランドが、グランツーリスモのために車をデザインした。そしてゲーム内では、バーチャルに走行を楽しむことができる。

◆EVスポーツ『タイカン』のモチーフを採用

ポルシェは今回、量産車の開発という制約から解放され、グランツーリスモのコンセプトカーに独自のアイデアを反映させた。仮想の世界向けにデザインされた車両は、厳しく管理されている量産車の設計プロセスにはないエキサイティングな可能性をもたらすという。

ビジョングランツーリスモは、ポルシェのデザインの未来を提示した1台。全高と全幅の比率の最適化、低く構えたボンネット、ボリューム感を持たせたフェンダーなどが特長だ。フロントのヘッドライトと一体デザインのエアインテークは、EVスポーツの『タイカン』がモチーフという。

リアには、スリムなライトストリップが装着された。これは、『911』シリーズとタイカンでおなじみのライトシグネチャーをさらに発展させたものになるという。

◆浮かんでいるように見える湾曲したホログラムディスプレイ

インテリアは、ドライバー正面のステアリングホイールの上に浮かんでいるように見える湾曲したホログラムディスプレイを配置した。これは、ブランドアイデンティティを明確に強調しているという。また、低いシート位置は、車両のダイナミックな印象を強調している。

インテリア素材には、カーボンやチタンを用いた。ポルシェは、パフォーマンスを向上させながら重量を減らすために、内装素材を検討するのに長い時間を費やしたという。持続可能な素材として、ビーガン素材も使用されている。

なお、『グランツーリスモ7』では、ハプティックフィードバックで感じるステアリングホイールの振動とアダプティブトリガーのブレーキングの感触により、コントローラーを通じたプレイでも、実際のレーサーのような気分が味わえるという。

◆モータースポーツはポルシェのDNAの一部

ゲームの世界における活動を拡大することは、ポルシェにとって戦略的な重要性を持つ。ポルシェはモータースポーツを現実、仮想を問わず、DNAの一部として位置付けているためだ。純粋に仮想空間用に開発された最初のポルシェのスポーツカーは、ポルシェとポリフォニーデジタルの間の戦略的パートナーシップにおける重要なマイルストーンになるという。

ポルシェは、本物の感動的な体験を重視している。ゲームと仮想世界は、スポーツカーをインタラクティブにし、ポルシェ車をドライブする新しい機会を提供する。ポルシェは数年前からゲーム業界のさまざまな企業と協力している。最優先の目標は、永続的なブランド体験を生み出すこと、としている。

《森脇稔》

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