横断歩道の事故で札幌市電に改善指示…車両の検査に不備も

保安監査では重要部・全般検査において「救助器及び砂まき管の高さ」「運転士異常時列車停止装置の機能」についての検査が実施されていなかったことが指摘された札幌市電A1200形。
保安監査では重要部・全般検査において「救助器及び砂まき管の高さ」「運転士異常時列車停止装置の機能」についての検査が実施されていなかったことが指摘された札幌市電A1200形。全 2 枚

国土交通省北海道運輸局は12月24日、札幌市電を運行する一般財団法人札幌市交通事業振興公社(公社)と、市電の車両・施設を保有管理する札幌市に対して改善指示を出したことを明らかにした。

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これは10月11日夜、札幌市中央区南10条西15丁目の市道交差点で横断歩道を自転車で渡っていた女子中学生が市電にはねられ重傷を負った事故を受けてのもので、10月13日から保安監査が実施されていた。

事故の直接の原因は運転士が赤信号を見落としたことで、保安監査では、事故時、警笛吹鳴や非常ブレーキの操作がなかったことが確認されたとしている。改善指示では運転士自身の心身状態による注意力低下の可能性も想定されるとしており、公社に対しては安全運行へ向けた運転士の教育・訓練方法をじゅうぶんに検証し、必要な見直しを行なうことが指示されている。

また、札幌市に対しては、信号機が設置されている交差点を除いた区間でレールの締結状態に関する検査が行なわれていなかったこと、8500形電車やA1200形電車に対して検査に不備があったことなどを指摘。法令などに沿って検査を行なうよう改善指示が出されている。

北海道運輸局では、両者に対して2022年1月末日までに講じた措置の報告を求めている。

《佐藤正樹》

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