メルセデスベンツの次世代EV『ヴィジョンEQXX』発表…航続1000km以上

量産車に早期に搭載されるイノベーション

ルーフの太陽電池が航続を最大25km延ばす

将来のメルセデスベンツの市販車のフロントデザインを提示

ダッシュボード全面のディスプレイは47.5インチサイズ

メルセデスベンツ・ヴィジョン EQXX
メルセデスベンツ・ヴィジョン EQXX全 31 枚

メルセデスベンツは1月3日、コンセプトカーの『ヴィジョンEQXX』(Mercedes-Benz Vision EQXX)を発表した。

写真:メルセデスベンツ・ヴィジョン EQXX

◆量産車に早期に搭載されるイノベーション

ヴィジョンEQXXは、メルセデスベンツの次世代EV開発におけるエキサイティングな次のステップになる。その目的は、驚異的な効率と航続を備えた次世代EVを開発することにあるという。ヴィジョンEQXXの航続については、1000km以上を想定している。

ドイツ・シュトゥットガルトに拠点を置くメルセデスベンツの部門を超えたエンジニアリングチームが、EVの航続と効率の限界を押し上げることを目指した。この取り組みには、メルセデスAMGの「HPP(ハイ・パフォーマンス・パワートレイン)」も参画している。

また、メルセデスベンツは、次世代モーターの「eMotors」の開発に、モータースポーツ技術に匹敵する開発スピードを導入した。ヴィジョンEQXXはテクノロジープログラムだが、量産車に早期に搭載されるイノベーションをもたらすことが期待されているという。

メルセデスベンツ・ヴィジョン EQXXメルセデスベンツ・ヴィジョン EQXX

◆ルーフの太陽電池が航続を最大25km延ばす

ヴィジョンEQXXのEVパワートレインは、次世代の炭化ケイ素を使用した電気モーター、トランスミッション、パワーエレクトロニクスで構成されている。パワーエレクトロニクスユニットは、メルセデスAMGのハイパーカー『プロジェクトONE』がベースだ。モーターは最大出力204hpを引き出す。

メルセデスベンツとHPPは、バッテリーの蓄電容量を100kWhと大きくするだけでなく、バッテリーパックを新開発し、およそ400Wh/lのエネルギー密度を実現した。これにより、大容量のバッテリーパックを、ヴィジョンEQXXのコンパクトな車体に搭載することを可能にしたという。バッテリーの単体重量は約495kgに抑えている。

ルーフには117個の太陽電池を搭載した。このシステムは、ヨーロッパ最大の太陽エネルギー研究機関、フラウンホーファーISE(太陽エネルギーシステム研究所)と共同開発された。ソーラーパネルは、航続の拡大にも貢献する。理想的な条件下では、最大25km航続を延ばす効果が見込まれるという。

太陽エネルギーは軽量なリチウム電池に蓄えられ、空調、照明、インフォテインメントシステム、その他の電装システムに電力を供給する。メルセデスベンツとパートナーは、太陽光発電を利用して、バッテリーを充電することにも取り組んでいる。

メルセデスベンツ・ヴィジョン EQXXメルセデスベンツ・ヴィジョン EQXX

◆将来のメルセデスベンツの市販車のフロントデザインを提示

アルビームシルバーで塗装された車体は、水滴のように後方に向かって流れる。リアのディフューザーは格納式で、空気抵抗が増した時に展開する。

フロントバンパーには、エアカーテンとエアブリーザーを装着した。ホイールカバーとの組み合わせにより、エアロダイナミクス性能を追求する。抗力係数は0.17。ボンネットの上に冷却空気を導き、必要に応じてシャッターを開く。これにより、ドアミラー周辺の空気抵抗が減少するという。

ローズゴールドのアクセントが施されたグロスブラックグリルの上には、『EQS』を連想させるライトバーが付く。ヘッドライトの内部は2つの星で構成されており、大きい星は光沢のあるセンターレンズの向こう側にロービームとハイビームを収めた。この配置は、フロントバンパーのスターパターンと組み合わせて、将来のメルセデスベンツの市販車のフロントデザインを提示しているという。

ブリヂストンと共同開発されたタイヤは、空力性能を高めるサイドウォールを備えている。20インチの軽量な鍛造マグネシウムホイールには、半透明のダブルスポークデザインのカバーが付く。

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◆ダッシュボード全面のディスプレイは47.5インチサイズ

インテリアは従来のデザインとは異なり、シンプルさを重視している。軽量で贅沢な感触は、キノコやビーガンシルクなど持続可能な素材の使用によって実現した。動物由来の素材は使用されていない。

ダッシュボード全面のディスプレイは、47.5インチサイズだ。8K(7680×660ピクセル)の解像度を備えた薄くて軽量なLEDディスプレイを採用する。「アバター」は、ドライバーのニーズに応じて形を変え、乗員の世話をしながら、贅沢な体験をサポートする。このシステムは情報を管理して、ドライバーが必要な時に必要な情報を確実に提供できるようにする。

メルセデスベンツは、ナビゲーション分野のエキスパートの「NAVISオートモーティブシステムズ(NAVIS-AMS)」と協力した。47.5インチサイズの画面上では初となる、リアルタイム3Dナビゲーションシステムを開発した、としている。

《森脇稔》

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