トルコ初の自動車メーカーとなった技術開発会社のトーグは、米ラスベガスで開催されたCES 2022(1月5~7日)に出展、国際デビューを果たした。会場にはダイナミックなファストバックセダンの“スマートデバイス”を展示した。
グルジャン・カラカシCEOは、トーグは伝統的な自動車会社とは異なる、と述べる。「我々はモビリティの分野で活動する技術会社だ。地理的に洋の東西が出会う場所を本拠とし、理性と情感をぶつけ合う。自動車産業は、ユーザーとデータを重視するモビリティのエコシステムに変貌しつつあり、その新しい世界に向けて、我々はモビリティのソリューションを提案する」と説明する。
モーターショーではなく技術革新が集まるCESに出展した理由も、自動車会社ではなく技術開発会社であるとのスタンスからだ(国際的なモーターショーがあいついで中止になっている状況もあるだろう)。トーグは、USE CASEモビリティコンセプトや、データベースビジネスモデル、ニュースモビリティサービス、スマートライフなどの技術ソリューションで、従来の自動車メーカーからの差異化を図る。
トーグは完全にユーザー中心のアプローチを採用する会社として設立された。「我々は、今開発しているCセグメントSUVを、ユーザー中心の、スマートな、共感できる、コネクトできる、自律する、シェアできる、電動のデバイス、と定義する。USE CASEモビリティとは、これらの要素から構成されるコンセプトだ」。
トーグでは2030年までに、市場の5つのセグメントで合計100万台の自動車を生産することを目標としている。「2022年末までに最初の量産モデルを発表する」とカラカシCEOは明らかにした。「最初の車種はCセグメントのSUVで、各種の認証試験を終えたのち、2023年の第1四半期に発売したい。新興自動車メーカーが生産する欧州大陸で最初の電動SUVとなる。それからCセグメントのセダン、Cセグメントのハッチバックを生産する。続いてBセグメントのSUV、CセグメントのMPV(ミニバン)を製品レインジに加える」と事業計画を語った。