【アクア vs ヤリス 比較】デザイン・居住性・使い勝手・運転のしやすさはどっちが上?

外観/ボディサイズ/視界/運転のしやすさ比較

内装のデザイン/視認性/操作性比較

前後席の居住性比較

荷室&収納設備比較

デザイン・居住性・使い勝手比較編のまとめ

トヨタ ヤリスハイブリッド(左)とアクア(右)。そのデザイン・居住性・使い勝手を比較。
トヨタ ヤリスハイブリッド(左)とアクア(右)。そのデザイン・居住性・使い勝手を比較。全 25 枚

2021年7月にフルモデルチェンジとなったトヨタ『アクア』。先代は長期にわたり国内販売トップの座に君臨したいわば国民的ハイブリッド車だったが、新型はライバル達の影に隠れてしまっているようにも見える。中でも強敵として立ちはだかっているのが、同門のトヨタ『ヤリス』だ。

『ヤリス』は『ヴィッツ』の後継となるコンパクトカーで、2020年2月に登場した。エンジンは直列3気筒1.0リットルと1.5リットル、1.5リットルをベースにしたハイブリッドを用意する。

『アクア』はハイブリッド専用車で、ハイブリッドシステムとプラットフォームは、基本的にヤリスと共通だが、駆動用電池は異なる。ヤリスはリチウムイオンだが、アクアはバイポーラ型ニッケル水素を使う(アクアのBグレードだけはリチウムイオン)。

今回はアクアと、ヤリスハイブリッドのデザイン、居住性、使い勝手を比較。その違い、メリットを検証してみたい。

外観/ボディサイズ/視界/運転のしやすさ比較

トヨタ アクア(上)とヤリスハイブリッド(下)。アクアの全長は4050mm、ヤリスは3940mmだ。トヨタ アクア(上)とヤリスハイブリッド(下)。アクアの全長は4050mm、ヤリスは3940mmだ。

ボディサイズは、アクアの全長が4050mm、全幅は1695mmだ。ヤリスは3940mm・1695mmだからアクアに比べて110mm短い。

ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は、アクアが2600mm、ヤリスは50mm短い2550mmだ。そのために最小回転半径も、アクアは4.9~5.2m、ヤリスは4.8~5.1mとなってヤリスは小回りが利く。

ボディスタイルも異なり、アクアはヤリス以上に、サイドウインドーの下端を後ろに向けて大きく持ち上げた。そのためにアクアは後方視界が悪く、ヤリスの方が縦列駐車などもしやすい。このようにヤリスは、視界と小回り性能の違いによってアクアよりも運転しやすい。

★ヤリスの勝ち!

内装のデザイン/視認性/操作性比較

トヨタ アクア 新型トヨタ アクア 新型

インパネなどの内装は、ヤリスもコンパクトカーとして不満はないが、アクアはそれ以上に質感を高めた。ZとGの助手席の前側には、合成皮革を巻いた柔らかなパッドが装着されてステッチも入っている。装飾類もアクアが豊富だ。

視認性と操作性は両車ともに良好だが、ディスプレイオーディオのサイズは、ヤリスはベーシックなグレードが7インチ、売れ筋グレードは8インチだ。アクアでは7インチと10.5インチになる。売れ筋グレードで比べるとアクアの画面が大きい。

★アクアの勝ち!

前後席の居住性比較

トヨタ ヤリスハイブリッドの後席スペーストヨタ ヤリスハイブリッドの後席スペース

前席の居住性は両車ともに同程度だが、後席では差が生じる。前述の通りアクアはヤリスに比べてホイールベースと全長が長く、後席の足元空間も広い。身長170cmの大人4名が乗車した場合、後席に座る乗員の膝先空間は、ヤリスは握りコブシ1つ少々だがアクアは2つ弱だ。

大人4名がヤリスに乗車すると少し窮屈だが、アクアであれば不満は生じない。アクアはファミリーカーとしても使いやすい。

★アクアの勝ち!

荷室&収納設備比較

トヨタ アクアの荷室トヨタ アクアの荷室

アクアはヤリスに比べて全長が110mm長いこともあり、荷室長(荷室の奥行寸法)にも余裕がある。後席を使った時の荷室長は、メーカーの公表値によると、ヤリスは630mmだが、アクアは656mmだから少し長い。

またリヤゲートは両車ともに寝ているが、アクアはヤリスに比べると角度を少し立てたから、背の高い荷物を積みやすい。

収納設備はアクアが豊富だ。助手席の前側には、フタの付いた収納ボックスが上下2段に装着される。ヤリスはトレイとボックスになる。

★アクアの勝ち!

デザイン・居住性・使い勝手比較編のまとめ

トヨタ アクア(左)とヤリスハイブリッド(右)のフロントマスク。トヨタ アクア(左)とヤリスハイブリッド(右)のフロントマスク。

街中での運転のしやすさは、ボディが小さくて小回りも利くヤリスが勝る。しかし後席と荷室は、全長の長いアクアが広い。内装もアクアが上質で収納設備も豊富だ。

(走行性能、乗り心地については「パート2」に続く)

《渡辺陽一郎》

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト 1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

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