【スバル XV 新旧比較】発売から4年以上が経過、どう進化した?

先代型に比べると、乗り心地の硬さが薄れて快適に

ホイールベースが拡大し居住性が向上

e-BOXERを搭載したことで燃費性能も改善

スバル XV Advance Style Editionのフロントマスク
スバル XV Advance Style Editionのフロントマスク全 15 枚

2021年12月にスバル『XV』が一部改良を実施して、ファブリックシートとフロントシートヒーターの組み合わせを設定した(以前は本革シートのみ)。新しいボディカラーも加わり、特別仕様車も用意されている。

XVの過去を振り返ると、最初に『インプレッサXV』として登場したのは2010年で、2012年に先代型へフルモデルチェンジされた。先代型は現行型が登場する2017年まで売られたので、今でも保有しているユーザーは多い。現行型が前述の通り改良を行ったので、先代型からの乗り替えも増えるだろう。そこで現行XVと先代XVを比べてみたい。

先代型に比べると、乗り心地の硬さが薄れて快適に

スバル XV(初代)2.0i-L EyeSight(シルバールーフレールはメーカー装着オプション)スバル XV(初代)2.0i-L EyeSight(シルバールーフレールはメーカー装着オプション)

新旧XVともに、『インプレッサスポーツ』をベースに開発されたSUVになる。最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)も200mmで変わらず、基本的な位置付けに変化はない。しかし、現行XVのプラットフォームは、現行インプレッサと同じく新しいタイプに刷新された。現行型は、先代型に比べると、乗り心地の硬さが薄れて快適になっている。ステアリング操作に対する車両の反応も一層正確になり、峠道の下りカーブを曲がっている時などは、現行型は後輪の接地性をさらに高めたから安心できる。

その一方で、現行型の取りまわし性は先代型に比べて若干悪化した。全長は先代型に比べて35mm長く、全幅も20mmワイド化されている。最小回転半径も0.1m拡大された。

ホイールベースが拡大し居住性が向上

スバル XV(2代目)ボディサイズスバル XV(2代目)ボディサイズ

ボディスタイルも変わり、現行型は躍動感を演出するために、サイドウインドーの下端を後ろに向けて大きく持ち上げている。先代型に比べると斜め後方の視界が悪い。先代XVのユーザーが現行型に乗り替える時は、縦列駐車などを行って、取りまわし性を確認したい。

居住性は現行型になって向上した。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)が30mm拡大されたので、後席の足元空間も広がり、4名乗車時の快適性が先代型よりも向上している。インパネなど内装の造りも上質になった。

e-BOXERを搭載したことで燃費性能も改善

スバル XV Advanceスバル XV Advance

燃費性能も改善された。先代型の2リットルエンジン搭載車は、JC08モード燃費が16.2km/リットルだったが、現行型はモーター駆動を併用するe-BOXERを搭載したこともあって19.2km/リットルになる。先代型から現行型に乗り替えると、燃費数値上は燃料代を16%節約できる。衝突被害軽減ブレーキと運転支援機能を併せ持つアイサイトも進化した。アイサイトセイフティプラスも用意され、後方の並走車両を検知して警報を発したり、ドライバーの死角を補うモニターも充実している。

このように現行XVは、先代型に比べると、走行性能、乗り心地、燃費、安全&快適装備などを幅広く向上させた。先ごろ改良も加えられたので、発売から4年以上を経過した今でも選ぶ価値が高い。

《渡辺陽一郎》

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト 1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

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