シトロエン C5エアクロス、PHVにも改良新型…欧州受注開始

EVモードは最大55km

20種類の先進運転支援システム

「プログレッシブ・ハイドローリック・クッション」

シトロエン C5 エアクロス SUV 改良新型のPHV
シトロエン C5 エアクロス SUV 改良新型のPHV全 21 枚

シトロエンは2月1日、改良新型『C5エアクロス SUV』(Citroen C5 Aircross SUV)のプラグインハイブリッド車(PHV)の受注を欧州で開始した。フランス本国でのベース価格は、4万0950ユーロ(約530万円)と発表されている。

◆EVモードは最大55km

PHVパワートレインは、エンジンが直噴1.6リットル直列4気筒ガソリンターボで、最大出力180hpを発生する。エンジンと8速ATの間にレイアウトされるモーターは、最大出力110hp、最大トルク32.6kgmを引き出し、システム全体で225hpのパワーを獲得する。駆動方式は4WD。バッテリーは蓄電容量13.2kWhのリチウムイオンで、後席の床下に搭載される。

EVモードの航続は、最大で55km、最高速は135km/hとした。バッテリーの充電は、家庭用のコンセント(出力3.7kW)でおよそ7時間だ。出力7.4 kWのチャージャーを利用すれば、およそ2時間で充電できる。

EVモードで走行している時には、ルームミラーの下の青いランプが点灯する。この青いランプは外部から見えるので、EVモードで走行している車両と識別できる。この機能により、ドライバーは欧州の都市部で導入されている交通規制区域(ローエミッションゾーン)に簡単にアクセスできる。EVモードで走行中には、30km/h以下でサウンド発生装置が作動し、歩行者や自転車に車両の接近を知らせる。

シトロエン C5 エアクロス SUV 改良新型のPHVシトロエン C5 エアクロス SUV 改良新型のPHV

◆20種類の先進運転支援システム

自動運転を見据えた最新の先進運転支援システム(ADAS)を20種類用意する。道路標識認識、アクティブセーフティブレーキ、ストップ&ゴー機能付きのアダプティブクルーズコントロールなどが採用された。このうち、ストップ&ゴー機能付きのアダプティブクルーズコントロールは、先行車を検出し、車両が停止するまで自動的に安全な車間距離を維持する。

アクティブレーンキープアシストは、道路上の車線表示を認識。ウインカーを出さないレーンチェンジを検出した場合、ドライバーに警告を行う。また、車両が死角にある場合、ドアミラーのライトの点滅でドライバーに警告。車線逸脱警報システムが作動すると、ステアリングホイールに力が加えられ、衝突を回避する。

衝突リスクアラートは、30km/h以上の速度の時、前方車両に衝突する危険性があることをドライバーに警告。コーヒーブレイクアラートは、70km/h以上の速度で2時間運転した後、休憩を取るようドライバーに促す。

ハイウェイドライバーアシストは、アダプティブクルーズコントロールとストップ&ゴー、アクティブレーン逸脱警告システムを組み合わせ、特定の運転条件において、レベル2の部分自動運転を実現するもの。インテリジェントビームヘッドライトは、ハイビームとロービームの設定を自動的に切り替えることで、夜間の安全走行を支援する。

シトロエン C5 エアクロス SUV 改良新型のPHVシトロエン C5 エアクロス SUV 改良新型のPHV

◆「プログレッシブ・ハイドローリック・クッション」

油圧式のハイドロサスペンションで知られるシトロエン。改良新型には、「プログレッシブ・ハイドローリック・クッション」を採用した。開発にあたっては、20件の特許が出願された。シトロエンによると、滑らかかつ快適な「魔法の絨毯」のような乗り心地を追求しているという。

プログレッシブ・ハイドローリック・クッションは、通常のダンパーにセカンダリーダンパーが追加された構造の純メカニカルなシステム。ダンパーシリンダー内に第2のダンパーシリンダーが配されており、サイドには複数のポートが設けられている。セカンダリーシリンダーには、その内径にあったセカンダリーピストンが存在し、ストロークが進むとセカンダリーピストンがシリンダーに入り込み、ハイドロリックストップとして作用するポジション・センシティブダンパーだ。

これにより、サスペンションが小さく細かく動く状況や、サスペンションのストロークスピードが低い状況では、減衰力が小さくソフトな乗り心地を可能にする。サスペンションが大きく動く状況では、セカンダリーピストンとシリンダーが生み出す減衰力で衝撃を吸収する、としている。

《森脇稔》

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