雪が残っていればスプリンクラーに不具合?…上越新幹線に残雪検知システムを導入

残雪検知システムに使われる新幹線電気軌道総合試験車E926形「East-i」。
残雪検知システムに使われる新幹線電気軌道総合試験車E926形「East-i」。全 4 枚

JR東日本は2月7日、新幹線の散水消雪設備(スプリンクラー)のメンテナンスに残雪検知システムを導入したと発表した。

豪雪地帯を走る上越新幹線には、1982年11月の開業時から温水を撒くスプリンクラーが設置され、積雪を未然に防ぐ工夫が凝らされているが、これまで不具合箇所の確認は、徒歩による目視で行なわれていた。

上越新幹線の高架上に設置されているスプリンクラー。上越新幹線の高架上に設置されているスプリンクラー。

しかし、2021年12月には「East i」ことE926形新幹線電気軌道総合試験車の運転台にカメラを設置し、走行中に撮影した高架上の画像を地上監視センターへ送信し、融けきれていない雪を人工知能(AI)による画像解析で検知するシステムを上毛高原~新潟間に導入。雪が残っていればスクリンプラーに不具合が生じている可能性があると推定することで、徒歩による作業を大幅に軽減できるという。

このシステムは上越新幹線での運用状況を確認し、東北新幹線や北陸新幹線への導入を検討するとしている。

残雪検知システムの概要。雪を融かしきれていなければスプリンクラーの不具合を疑うという仕組み。残雪の程度を色で識別できる。残雪検知システムの概要。雪を融かしきれていなければスプリンクラーの不具合を疑うという仕組み。残雪の程度を色で識別できる。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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