アウディ A8 改良新型にPHV、燃費は50km/リットル…欧州発売

3.0リットルV6ターボ+モーターで最大出力462ps

ナイトビジョンアシスタントやサラウンドビューカメラを用意

走行モードに新たに「チャージ」を追加

アウディ A8 60 TFSI e クワトロ 改良新型
アウディ A8 60 TFSI e クワトロ 改良新型全 9 枚

アウディは2月15日、改良新型『A8』(Audi A8)のプラグインハイブリッド車(PHV)を欧州市場で発売した。ドイツ本国でのベース価格は、10万8950ユーロ(約1425万円)と発表されている。

写真:アウディ A8 60 TFSI e クワトロ 改良新型

◆3.0リットルV6ターボ+モーターで最大出力462ps

改良新型A8のPHVは、標準ボディの「A8 60 TFSI e クワトロ」と、ロングボディの「A8 L 60 TFSI eクワトロ」の2グレードが用意される。PHVシステムは、直噴ガソリンターボエンジンを基本にした「TFSI e」を搭載する。直噴3.0リットルV型6気筒ガソリンターボ「TFSI」エンジンに、モーターを組み合わせた。

モーターは、エンジンと8速「ティプトロニック」トランスミッションの間にレイアウトした。エンジンとモーターを合わせたシステム全体で、462psのパワーと71.4kgmのトルクを引き出し、4輪を駆動する。パワーは従来型の449psから、13ps強化。PHV化によって、ガソリン車に対して20.4kgmのトルクが上乗せされた。強力なPHVシステムは、0~100km/h加速4.9秒、最高速250km/h(リミッター作動)の性能を発揮する。

トランクの床下に搭載される二次電池(バッテリー)はリチウムイオンだ。蓄電容量は従来の14.1kWhから、17.9kWhに引き上げられた。EVモードの効果で、燃費性能は50km/リットル、CO2排出量は45g/kmを達成している。

◆ナイトビジョンアシスタントやサラウンドビューカメラを用意

およそ40の先進運転支援システム(ADAS)が利用できる。「アウディプレセンスベーシック」と「アウディプレセンスフロントセーフティ」を含むいくつかのシステムは、標準装備されている。オプションとして、「Park」、「City」、「Tour」の3種類のパッケージが用意された。アシスタンスパッケージプラスは、これらのパッケージを統合したものだ。ナイトビジョンアシスタントやサラウンドビューカメラなどの機能は、個別に装着することができる。

「Park」パッケージのハイライトは、リモートパークアシストプラスだ。このシステムは、大型セダンのA8を、縦列や並列駐車スペースに自動的に出し入れすることを可能にする。その際、ドライバーは車外から操作することもできる。

「City」アシストパッケージには、交差点アシスト、クロストラフィックアシスト、サイドアシスト、エグジットワーニング、アクティブサスペンションと組み合わせて側面衝突時の乗員安全性を高める機能を備えた「アウディプレセンス360°」セーフティシステムが含まれている。

「Tour」アシストパッケージは、ドイツ本国では標準装となる。その中心的なシステムはアダプティブクルーズアシストで、すべての速度域において、ドライバーに前後方向と横方向のガイダンスを提供する。改良新型のアシスタンスシステムは、車両周囲の環境モデルを継続的に演算するセントラルドライバーアシスタンスコントローラー(zFAS)によって実現した。

◆走行モードに新たに「チャージ」を追加

走行モードは「EV」、「ハイブリッド」、「ホールド」の3種類に、新たに「チャージ」モードが追加され、合計4種類に。ドライバーはこれら4つの基本設定から選択し、電動ドライブの優先などのモードが選べる。ハイブリッドモードでは、PHVシステムは最大限の効率を得るために、電気モーターとエンジンのバランスを追求する。ホールドモードでは、現在のバッテリーの充電状態が維持されるようにする。180km/hを上限に、エンジンを停止させた状態で、一定時間コースティング(惰性走行)することもできる。

チャージモードでは、内燃エンジンでバッテリーを充電する。交流を使用した場合の最大充電出力は7.4kWだ。自宅のガレージでコンパクトな「e-tron充電システム」を使用して充電するか、外出先でモード3ケーブルを使用して充電することが可能。ヨーロッパでは、「Audi e-tron充電サービス」により、約25万か所の充電ステーションが利用できる、としている。

《森脇稔》

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