【レクサス NX 新型試乗】走行状況を問わず安定した走りを約束してくれる…島崎七生人

レクサス NX450h+ version L
レクサス NX450h+ version L全 15 枚

「何か趣が違う……」と暫く考えて、スピンドルグリルが垂直に立ち、フレームが明るいクロームではなくダークメタリックだからだとわかった。キャラクター線を多用せず、大きなカタマリで全体を見せるスタイリングもシンプルに力強さが感じられていい。

【画像全15枚】

インテリアで注目したのは、何といっても「e-ラッチ」と呼ぶ、電気仕掛けのドア開閉機構だ。室内から開ける場合、ドアグリップを握ったまま親指に触れるスイッチを押せばスッとドアロックが外れる。万一何かの理由で電気が落ちても、同じスイッチを通常のレバー同様に指先で引けば開けられる。外側からドアを開ける場合も、レバー裏のスイッチを軽く押せばよい。後席ドアにも同じ機構が備わるが、こういう上品な所作はいかにもレクサスにふさわしい。

インテリアは前後席ともに居心地のよさは十分なもの。「version L」であればシートヒーターも前後席に備わる。ひとつだけ、ドライバー席からの眺めでいうと、センターディスプレイが14インチの場合、正面のメーターに対して高くせり上がり横方向も張り出したハウジング形状になるが、これだけは9インチのほうがスッキリしていると思う。

乗り味はともかくスムースで、レクサスらしいものとなっている。20インチのランフラットタイヤであることの心配はまったく無用で、空気圧設定が前後とも230kPaということと、「NX450h+(E-Four)」の車重は2010kg~ということで、車重を使いながらしっとりとした乗り心地を作っている。ホイールはハブボルト締結式とし、剛性を高めている。

レクサス初のPHEVは、18.1kWの大容量バッテリーを活かし、プラグインレンジで88kmの充電電力使用時走行距離(EV走行)を可能にしている。走らせた印象は、相当な部分でEV走行が可能で、非常にスムースなドライバビリティが味わえるということ。後輪をモーター駆動させる仕組みを利して、走行状況を問わず安定した走りを約束してくれるはずだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 「みんなガソリン車が欲しいんだよ…」フィアットの新コンパクト『グランデパンダ』、6速MT登場に日本のファンも反応
  3. アイシンが明かす、トランスミッションの膨大な経験値とノウハウが電動化を主導する理由
  4. 「めっちゃカッコよくない?」無限仕様の新型『プレリュード』が話題に、SNSではホイールにも「たまらない」の声
  5. メルセデスベンツ、全固体電池搭載『EQS』で1205km無充電走行を達成
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る