ホンダ、非常用FC定置電源を開発…データセンター向けに実証実験を実施

非常用FC定置電源(イメージ)
非常用FC定置電源(イメージ)全 2 枚

ホンダは3月15日、燃料電池車(FCV)『クラリティ フューエル セル』用FCスタックを再利用した非常用FC定置電源の実証実験を2023年初頭、米国現地法人アメリカン・ホンダモーターの敷地内にて行うと発表した。

世界的にカーボンニュートラルへの意識が高まる中、FCシステムの需要は乗用車向けにとどまらず、大型トラックや船舶、そして定置電源などへと拡大することが見込まれている。特にデータセンターに対しては災害時でも安定した電力供給が求められており、従来ディーゼル発電が主流の非常用定置電源を、クリーンで高品質な電力を供給できるFCシステムに置き換える需要は、今後急速に高まることが予想される。こうした需要に応えるための第一歩として、ホンダは今回、乗用車向けFCスタックを活用した非常用FC定置電源を開発。実証実験を通じてその効果検証を行うとともに、将来の商用化の可能性を検討する。

非常用FC定置電源は、並列に接続した4つのFCシステムを1つのユニットとする「クアッドシステム」を採用。このユニットをさらに複数接続することで、さまざまな電力ニーズに対応する。従来のFC定置電源が1つのコンテナの中で組み立てて設置されるのに対し、クアッドシステムはユニットごとに独立した構造のため、設置の手間を軽減でき、複雑な形をした敷地への設置にも敷地の形状に合わせて柔軟に対応可能。さらにユニットを並列接続するため、電源全体を止めることなくユニットごとに簡単にメンテナンスが可能となっている。

今回の実証実験では、FCスタックを米国でリース販売されたクラリティ フューエル セルのリースアップ車両から再利用。1ユニット4つのFCスタック×4ユニットの計16個のFCスタック使用を予定している。

《纐纈敏也@DAYS》

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