キャデラック初のEV『リリック』、量産開始…発売記念車は10分で予約完売

キャデラックの最新デザイン言語

1回の充電での航続は最大483km

予約完売の発売記念車以外の米国受注は5月19日から

GMの米国テネシー州スプリングヒル工場で量産を開始したキャデラック・リリック
GMの米国テネシー州スプリングヒル工場で量産を開始したキャデラック・リリック全 19 枚

GMは3月21日、キャデラックブランド初のEVの『リリック』(Cadillac Lyriq)の量産を、米国テネシー州スプリングヒル工場で開始した、と発表した。

◆キャデラックの最新デザイン言語

リリックには、キャデラックの最新デザイン言語を導入する。フロントには、ブラック仕上げのクリスタルグリルを装着した。スリムなLEDヘッドライトは縦に長い垂直デザインで、キャデラックによると自動車業界初という。ボディカラーには、サテンスチールメタリックやステラブラックメタリックが設定される。アルミホイールは20インチのスプリット6スポークが標準。オプションで22インチのダイナミックスプリットスポークが選択できる。ボディサイズは、全長4996mm、全幅1977mm、全高1623mm、ホイールベース3094mmだ。

インテリアは、すっきりとしてシンプルで、二次的および三次的なデザイン要素を重視している。ウッドとメタルの組み合わせに、レーザーで複雑にエッチングされたパターンを施したデザインを採用した。湾曲した大型LEDスクリーンを中心に、すべてのコンポーネントが組み込まれ、テクノロジーと照明、装飾に一体感をもたらしているという。

ダッシュボードには、大きく湾曲した33インチの大型LEDスクリーンを採用した。10億色以上の色を再現できる性能を備える。キャデラックの新世代のアクティブノイズキャンセリングシステム、「KeyPass」と呼ばれるデジタルキー、ヘッドレストスピーカー付きの「AKGStudio」の19スピーカーオーディオシステムなどを用意している。

キャデラック・リリックキャデラック・リリック

◆1回の充電での航続は最大483km

リリックは、GMの新世代の電動車向けアーキテクチャ「アルティウム」プラットフォームを採用する。モーターは、最大出力340hp、最大トルク44.9kgmを引き出し、後輪を駆動する。12個のモジュールで構成される蓄電容量100.4kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、1回の充電で最大483kmの航続を可能にしている。

出力190kWのDC急速充電に対応しており、およそ10分で、約122kmの走行に必要なバッテリー容量を充電できる。自宅向けには、出力19.2kWの充電システムが用意され、1時間の充電で約84km走行分のバッテリー容量を充電できる。デュアルレベルの充電コードが付く。

電動ドライビングエクスペリエンスをコントロールするため、「ワンペダルドライビング」と新世代のGM独自の回生ブレーキシステムの「バリアブル・リジェン・オン・デマンド」テクノロジーを採用する。キャデラックの新しい回生ブレーキシステムにより、ドライバーは、ステアリングホイールに備わる感圧パドルを使って、どれくらいのスピードで減速し、完全に停止するのかを制御できる。いずれのテクノロジーも、回生ブレーキを利用して、EVの走行効率を高めている。

キャデラック・リリックキャデラック・リリック

◆予約完売の発売記念車以外の米国受注は5月19日から

2021年9月、米国で予約を開始したリリックの発売記念車の「デビューエディション」が、予約開始から約10分で完売した。キャデラックによると、2020年のコンセプトカーの発表以来、20万人以上がリリックに興味を示しており、デビューエディションに対する反応は、想定を超えていたという。

デビューエディションは、充実した装備が特長だ。パワーシェード付きガラスルーフ、バックライト付きドアパネル、オープンポアダークアッシュウッドトリム、4方向の電動ランバー調整やベンチレーション、マッサージ機能を備えた8ウェイパワーシート、キャデラック専用のAKGStudioの19スピーカーオーディオシステム、新世代アクティブノイズキャンセルシステム、アダプティブクルーズコントロール、自動駐車アシスト、エネルギーアシスト付き「myCadillac」アプリ、キャデラックデジタルキーなどを標準装備している。

なお、キャデラックは、デビューエディションは予約完売したが、5月19日からキャデラックのディーラーネットワークを通じて、デビューエディション以外のリリックをオーダーできるようになる、としている。

《森脇稔》

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