【ハスクバーナ ノーデン901 試乗】このデカさ、このオシャレさでオフロード…丸山浩

アドベンチャーカテゴリーでも繊細な存在感を放つ

車格がデカく、シートは高いが心配無用

あなどれない走破性の高さ

ノーデン901と丸山浩氏
ノーデン901と丸山浩氏全 32 枚

さすがはスウェーデンのブランド、ハスクバーナ・モーターサイクルズ!ミドルクラスアドベンチャーの『ノーデン901』にも、美しい北欧デザインが盛り込まれている。

アドベンチャーカテゴリーでも繊細な存在感を放つ

ハスクバーナ・モーターサイクルズ ノーデン901ハスクバーナ・モーターサイクルズ ノーデン901

平面と曲面の組み合わせは本当に見事で、見惚れてしまうほど。シンプルかつクリーンなデザインで、オシャレ感を醸し出している。あまりに美しいデザインなので、走り出す前は「オシャレなだけの雰囲気アドンベンチャーモデルじゃないのか……?」と半信半疑だった。だが、それは大きな間違いだったと後で思い知らされことになる……。

アドベンチャーカテゴリーには、タフなイメージを打ち出すモデルが多い。たいていはデザインも無骨で、ゴツゴツとメカメカしさをアピールする。そんな中、ノーデン901は他にはない繊細な存在感を放っている。

車格がデカく、シートは高いが心配無用

ハスクバーナ・モーターサイクルズ ノーデン901 試乗ハスクバーナ・モーターサイクルズ ノーデン901 試乗

車格は相当デカい。リッターオーバーのアドベンチャーと見間違えるほど堂々としており、身長168cmの私だと足着き性はかなり苦労する。シート高は2段階調整可能だが、低い方にセットしても854mm。かなり頑張らないと後方に足を振り上げてまたがれない。シートから足を抜くようにしてまたがる方が無難だ。

それにしても、シートは本当に高い!またがるとソフトなサスペンションがほどよく沈んでくれるが、私の身長では両足の接地はムリ。片足で支えることになる。だが、心配無用。そこはミドルクラスの恩恵で、不安感はそれほどない。燃料タンクが左右の低い位置に振り分けられているなど、重心位置を下げていることも功を奏している。

いざ着座してしまえば、ポジションは快適だ。ハンドルまでの距離は近く、ハンドル幅もさほど広くない。着座してスッと前に手を伸ばすとそこにハンドルがある、という自然さだ。シート高が高い恩恵でステップとの距離があり、膝回りの窮屈さはない。コンパクトに見えるスクリーンも直立気味で風防効果が高く、ロングツーリングをかなり快適にこなせそうだ。

あなどれない走破性の高さ

ハスクバーナ・モーターサイクルズ ノーデン901 試乗ハスクバーナ・モーターサイクルズ ノーデン901 試乗

試乗にあたっては、オフロードコースが用意されていた。「このデカさ、このオシャレさでオフロード……」と躊躇するが、これが実によく走る!レスポンスがいいエンジン、マスが集中していて振られにくい車体、衝撃を吸収してくれるWP製サスペンション、スポークホイール&ブロックタイプのタイヤなど、実はすべてが本格的なオフロードマシンの装備。あなどれない走破性の高さを見せてくれた。「オシャレなだけのバイクかも」なんて、とんでもなかった。

リッターオーバーのアドベンチャーモデルは何かと快適装備を盛り込みたくなり、それに伴い車重もハンパない。ノーデン901は204kgとそこそこで、これならギリギリ林道に入って行こうという気分になれる。

こういう美しいデザインのバイクをオフロードに持ち込み、ガッシャガシャに汚して帰るのは、結構カッコいい行為だと思うのは私だけ?(笑)きれいサッパリと洗車し、しみじみと眺めるのがまた楽しい。ノーデン901にはそういったプラスアルファのヨロコビがある。

■5つ星評価
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
コンフォート:★★★
足着き:★
オススメ度:★★★★


丸山浩|プロレーサー、テストライダー・ドライバー
1988年から2輪専門誌のテスターとして活動する傍ら、国際A級ライダーとして全日本ロード、鈴鹿8耐などに参戦。97年より4輪レースシーンにもチャレンジ。スーパー耐久シリーズで優勝を収めるなど、現在でも2輪4輪レースに参戦し続けている。また同時にサーキット走行会やレースイベントをプロデュース。地上波で放送された「MOTOR STATION TV」の放送製作を皮切りに、ビデオ、DVD、BS放送、そして現在はYouTubeでコンテンツを制作、放映している。また自ら興したレースメンテナンス会社、株式会社WITH MEの現会長として、自社製品、販売車両のテストライド、ドライブを日々行っている。身長は168cm。

《丸山浩》

丸山浩

丸山浩|プロレーサー、テストライダー・ドライバー 1988年から2輪専門誌のテスターとして活動する傍ら、国際A級ライダーとして全日本ロード、鈴鹿8耐などに参戦。97年より4輪レースシーンにもチャレンジ。スーパー耐久シリーズで優勝を収めるなど、現在でも2輪4輪レースに参戦し続けている。また同時にサーキット走行会やレースイベントをプロデュース。地上波で放送された「MOTOR STATION TV」の放送製作を皮切りに、ビデオ、DVD、BS放送、そして現在はYouTubeでコンテンツを制作、放映している。また自ら興したレースメンテナンス会社、株式会社WITH MEの現会長として、自社製品、販売車両のテストライド、ドライブを日々行っている。身長は168cm。

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