日本上陸したばかりのSTラインなど最新モデルを多数展示したハーレーダビッドソン…東京モーターサイクルショー2022

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ハーレーダビッドソンジャパン野田一夫社長と「CVO ロードグライド」
ハーレーダビッドソンジャパン野田一夫社長と「CVO ロードグライド」全 38 枚

ハーレーダビッドソン ジャパンは、第49回東京モーターサイクルショーにおいて、上陸したばかりの最新モデルを多数展示。ブースには幅広い年齢層のファンが集い、終日にぎわいを見せていた。

パフォーマンスバガーのST「スポーツツーリング」ラインなど最新4モデルを展示

まず注目すべきは、今回のショーで初めて一般公開された「ローライダー S」と、「ローライダー ST」、「ストリートグライド ST」、そして「ロードグライド ST」という3機種のSTラインだ。いずれも1923ccもの排気量を誇る空冷のミルウォーキー117Vツインを新たに搭載。抜きん出たトルクとパワーを楽しめるスポーティなファクトリーカスタムに仕立てられている。

リファインされた新エンジンやその他の多岐に渡る改良を行った「ローライダー S」リファインされた新エンジンやその他の多岐に渡る改良を行った「ローライダー S」

ローライダー Sはスポーツスターシリーズと並び、日本では特に人気の高いモデルだ。リファインされた新エンジンもさることながら、メーターは燃料タンク上からハンドルに移設され、リアサスペンションの変更によってディメンションが見直されるなど、改良は多岐に渡る。

そして、昨今のトレンドを素早く取り入れたモデルが、STラインだ。STとは「スポーツツーリング」を意味し、文字通り高いスポーツ性とツアラーとしての機能が盛り込まれた仕様である。

一般的にスポーツツーリングで言えば、「走りも快適性もそこそこ」といった中庸なイメージながら、ハーレーダビッドソンのアプローチは異なる。というのも、アメリカではサドルバッグを備えたクルーザーで速さを競う「キング・オブ・ザ・バガーズ」というレースが盛り上がっており、シリーズ戦も始まっている。そこに参戦するハーレーダビッドソンのスタイルをメーカーが進んで取り入れ、ユーザーに提供してくれているモデルがSTラインなのだ。

スポーツツーリングを意味するSTライン「ローライダー ST」、「ストリートグライド ST」、「ロードグライド ST」の3モデルスポーツツーリングを意味するSTライン「ローライダー ST」、「ストリートグライド ST」、「ロードグライド ST」の3モデル

これはパフォーマンスバガーとも呼ばれる新しいカテゴリーで、巨大なクルーザーがフルバンクしながらサーキットを駆け抜けるド迫力の走りがウケ、カスタムシーンも変化。スタイル重視からパフォーマンス重視へと風向きが変わりつつあることを機敏に察知したモデルというわけだ。

実際、サドルバッグは路面に接地しないように高い位置に取り付けられ、バンク角を確保。エアクリーナーまわりのアグレッシブな造形や効果的なブロンズカラーの配し方からも力強さが伝わってくる。ローライダー STが306万200円から、ストリートグライド STとロードグライド STが393万5800円から、と絶対的には安価とは言わないが、施されたカスタムとそれによるパフォーマンスのアップ、質感の高さを踏まえればリーズナブルに感じられる。

高級感あふれるホットロッドスタイルを提案する「CVO」シリーズ

外装にグリーンフェードと呼ばれる特殊な塗装とファイヤーパターンを組み合わせた「CVO ロードグライド」外装にグリーンフェードと呼ばれる特殊な塗装とファイヤーパターンを組み合わせた「CVO ロードグライド」

その一方で、徹底して高級志向に振ったモデルが「CVO」シリーズだ。今回、一段高いステージに3台のCVOモデルが飾られ、圧倒的な存在感を放っていた。CVOとは、「カスタム・ヴィークル・オペレーションズ」の略で、ハーレーダビッドソンがその年に考え得るあらゆる装備を詰め込み、高いクオリティの塗装で彩ったスペシャルモデルのことを指す。その最たる一台が「CVOロードグライド」で、外装にはグリーンフェードと呼ばれる特殊な塗装とファイヤーパターンを組み合わせているところが特徴的だ。光の加減によって色の濃淡や強弱が別モノに見えるほど深みのある塗装は、選ばれた職人が手作業で塗り、組み立てている。それゆえ、すべてのCVOは厳しい品質管理の元、ハーレーダビッドソンの本社工場でのみ生産されているのだ。

もちろん、サドルバッグにウーハーを内蔵したオーディオシステムやアルカンターラ表皮のシートといった上質なアイテムも網羅。2022年モデルはトライクも含めて4機種がラインナップされる。

ハーレーダビッドソンジャパン代表、野田一夫社長にインタビュー

インタビューに答えるハーレーダビッドソンジャパン野田一夫社長インタビューに答えるハーレーダビッドソンジャパン野田一夫社長

さて、2021年は「パンアメリカ1250」という初のアドベンチャーモデルがラインナップに加わり、「スポーツスターS」が水冷エンジンを搭載して刷新されるなど、大きな変革があった。本社の戦略的なモデル攻勢を日本市場に反映するハーレーダビッドソンジャパンの代表、野田一夫社長にも話を聞いてみた。

――:野田さんが社長に就任されておよそ一年半が経過しました。現在どのような取り組みをされていますか?

野田:おかげさまで、ハーレーダビッドソンは一定の年齢層の方々からは、憧れのブランドとして認識して頂いており、今後もそうありたいと考えています。その一方で、若年層にも積極的にアピールしていく必要もあります。今回ブースにファッションアイテムを展示し、BGMやライティングもこれまでの演出とは異なるように意識しています。

ファッションアイテムを展示するなどアパレルにも力を入れているファッションアイテムを展示するなどアパレルにも力を入れている

――:日本のみならず、世界的にそういう傾向なのでしょうか?

野田:以前は、本社は本社、日本は日本という独自の展開もあり、必ずしも一本化されていませんでした。ただ、それだとどうしてもスタッフや部署の動きにズレが生じますから、本社の意図を柱に置き、そのうえで日本としてなにをすべきか。そういう意識の共有がはかれたことは成果のひとつに挙げられます。

――:その成果はどのような形で表れていますか?

野田:このコロナ禍にもかかわらず、今年1月と2月の登録台数は過去最高をマークし、昨年の同月対比では166%の伸びを記録。幅広い年齢層の方々に支持して頂いたことはもちろん、厳しい環境の中でも懸命に努力してくださったディーラーの皆さんにも心から感謝しています。

――:先程おっしゃっていた若年層へのアピールですが、パンアメリカ1250やスポーツスターSはデザイン的にもその筆頭になるかと思います。デリバリーが進んでいる今、手応えはいかがですか?

野田:パンアメリカは昨年500台以上が登録され、スポーツスターもデリバリーが始まったばかりにもかかわらず、すでに大変多くの受注を頂戴しています。いずれのモデルもデザイン性やパフォーマンスのみならず、例えば専用アプリでナビ画面がメーターに表示されたり、電話の通話や車両状態のチェックができたりと、優れたユーティリティが若い世代の皆様にも評価して頂けているのではないかと。ハード面だけでなく、ソフト面の充実ももっとアピールできるよう、今後も魅力的な展開を推し進めていくつもりです。皆様のモーターサイクルライフをさらにサポートできるように努めていきますから、今後のハーレーダビッドソンにご期待ください。


ハーレーダビッドソンジャパン公式サイトはこちら

《伊丹孝裕》

モーターサイクルジャーナリスト 伊丹孝裕

モーターサイクルジャーナリスト 1971年京都生まれ。1998年にネコ・パブリッシングへ入社。2005年、同社発刊の2輪専門誌『クラブマン』の編集長に就任し、2007年に退社。以後、フリーランスのライターとして、2輪と4輪媒体を中心に執筆を行っている。レーシングライダーとしても活動し、これまでマン島TTやパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム、鈴鹿8時間耐久ロードレースといった国内外のレースに参戦。サーキット走行会や試乗会ではインストラクターも務めている。

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