ツイーターはカスタムインストールする[サウンドユニット セッティング法]

ツイーターをAピラーにカスタムインストールしたオーディオカーの一例(製作ショップ:パラダ<福井県>)。
ツイーターをAピラーにカスタムインストールしたオーディオカーの一例(製作ショップ:パラダ<福井県>)。全 6 枚

カーオーディオの取り付けには、さまざまなセオリーやコツがある。当連載ではそれらを1つ1つ解説しながら、カーオーディオの奥深さや面白さを明らかにしようと試みている。現在は、ツイーターの取り付けに関する事柄について解説している。

今回は、ツイーターの「カスタムインストール」について説明していく。

ところで前回までの記事の中で、ツイーターの取り付け場所としてオーソドックスなのは、「純正位置」と「ダッシュボードの上」だと説明した。使用するスピーカーがそこに付けることを可能とする仕様になっていることが条件となるが、そうであればそのどちらかに装着すれば取付費用がかかりにくい。

しかし、音にこだわりたいと思うのであれば他の取り付け場所が候補となる。具体的には、「Aピラー」もしくは「ドアミラー裏」、このどちらかだ。

ただしこのいずれかに取り付けようとする場合には、「カスタムインストール」が必須だ。つまり埋め込み加工が必要となるのだ。ゆえに取付費用も多めにかかる。とはいえ、このいずれかに「カスタムインストール」すれば、音的には大きなアドバンテージを発揮する。

「カスタムインストール」が音的に有利である理由は2つある。1つは「強固に固定できる」からで、もう1つは「角度設定の自由度が高まる」からだ。

それぞれの意味を説明していこう。まずは「強固に固定できる」ことについてから。

実はスピーカーはツイーターであれミッドウーファーであれ、強固に固定できた方が性能を発揮しやすくなる。なぜなら、振動板を動かそうとする力をロスしにくくなるからだ。ちなみにツイーターをダッシュボードの上にポンと置くようにして取り付ける場合には、マウントは両面テープにて接着されることになる。しかし、この取り付け方で大きな問題は発生しないものの、十分に強固に取り付けできるわけではない。

しかし「カスタムインストール」すれば、ツイーターはベースとなるパーツの上にビス留めされることとなり、よりがっちりと取り付けられる。

次いでは「角度設定の自由度が高まる」ことについて説明しよう。ツイーターは実は、角度(取り付ける際の向き)の決定をシビアに行う必要がある。なぜならば、高音は低音に比べて指向性が強い。つまり真っ直ぐに進もうとする性質が強いので、角度が少しずれると鳴り方が案外変わってしまう。なお、どのような角度がベストなのかは使用する製品や取付状況、さらには取り付ける各「カーオーディオ・プロショップ」ごとの考え方(理論)によっても変わってくる。

つまり裏を返せば、それほど角度設定はデリケートな問題なのだ。その点「カスタムインストール」をする場合には、そのデリケートな角度設定を緻密に行える。制約を受けることなく、ベストな角度を模索可能となるのだ。

今回は以上だ。次回は、取り付ける場所ごとの個別の利点について詳細に解説していく。お楽しみに。

ツイーターは「カスタムインストール」すると音に効く!? サウンドユニットの「セッティング法」を大研究! 第2章「スピーカー編」その15

《太田祥三》

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