コロナ禍で増加する二輪ユーザーの受け皿となる、ヤマハの戦略とは…東京モーターサイクルショー2022

ライディング・アカデミーやリアルイベントで、新たなバイクユーザーの受け皿となる。写真はヤマハ YZF-R7(東京モーターサイクルショー2022)
ライディング・アカデミーやリアルイベントで、新たなバイクユーザーの受け皿となる。写真はヤマハ YZF-R7(東京モーターサイクルショー2022)全 16 枚

ヤマハ発動機が3年ぶりの「東京モーターサイクルショー」出展にあたって掲げたテーマは「GO with YOU」。ユーザーとメーカーやユーザー同士など、人と人とのつながりを大事にしたいという意味を表している。

ヤマハブースに展示された最新モデルたち

コロナ禍で増加する二輪ユーザーの受け皿を

コロナ禍もあって二輪車の新規ユーザーは増えているが、せっかく乗りはじめた若いライダーが、すぐに降りてしまうこともあるとのこと。そこでエントリーユーザーが末永くバイクライフを楽しめるよう、運転技能向上のための取り組みを積極的に進めていくとした。

具体的には2015年に現在の形態になったYRA(ヤマハ・ライディング・アカデミー)を今年は44回を予定するほか、ライディングスクールとサーキット走行を低コストで体験できるYZF-Rサーキットチャレンジを開催。

一方今年はイベント再開の年にもしたいとのことで、ヤマハ・モーターサイクル・デーを3年ぶりに開催するほか、全国10か所でヤマハ・ライダーズ・カフェも展開。ツーリングの途中などに気軽に寄ってもらえる場を目指していくとした。

4ジャンルの新モデル

展示車両はMAXシリーズ、MTシリーズ、YZF-Rシリーズ、スポーツヘリテージシリーズと、ジャンルごとに説明が行われた。

MAXシリーズは都会的で上質なスタイリングに軽快かつ快適な走行性能、実用的な機能をバランスさせたスポーツコミューター。市販予定の新型『TMAX』は、モーターサイクルのような走りと快適なコミューター機能を融合させた。

MTシリーズはトルク&アジャイルがコンセプトでのスポーツモデル。市販予定車の新型『MT-10』はシリーズのフラッグシップであり、圧倒的なパフォーマンスを高めながら、MTの頂点にふさわしいスタイリングとしている。

YZF-Rはヤマハモーターサイクルの象徴というべきカテゴリーであり、「人機官能」という独自の思想の具現化でもある。その中でも昨年末に発売した『YZF-R7』は、大きな反響があるとのことだった。

スポーツヘリテージはレトロな外観やその背景にある物語性と、先進技術に基づくエキサイティングな走りを併せ持ったシリーズ。市販予定車の新型『XSR900』は、オーセンティックなスタイリングに『MT-09』譲りのパフォーマンスを織り込んだ。

ヤマハならではの「電動化」の提案

さらにヤマハはカーボンニュートラルの流れを受け、『E01』を提案する。原付二種クラスのスクーターの実用性と、都市間の移動に適した走行性能を備える電動スクーターで、7月から一般ユーザーを対象にリース販売をおこない実証実験を実施する。

電動車両ではさらに、2018年以来国際大会などに参戦してきた電動トライアルバイクの進化形、『TY-E2.0』を出展。一方モトクロッサー『YZ45FM』には、二輪車初の電動パワーステアリングを搭載する。この技術は量産車にも展開予定だという。

《森口将之》

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