50年前のマセラティを思いを馳せて…オートモビルカウンシル2022

マセラティ インディ(オートモビルカウンシル2022マセラティクラブオブジャパンブース)
マセラティ インディ(オートモビルカウンシル2022マセラティクラブオブジャパンブース)全 16 枚

毎回オートモビルカウンシルにクラブブースを出展インしているマセラティクラブオブジャパン。今年のテーマは3つあり、展示車の『インディ』のほか、アニバーサリーイヤー、スーパーカー消しゴムであるという。

◆マセラティらしいGT

今年、ブースには1971年の『インディ』が展示されていた。4.7リットルのヨーロッパ仕様だ。同クラブ会長で、自動車ジャーナリストの越湖信一氏はこのクルマの来歴について、「ローマのディーラーにデリバリーされ、しばらく後にオランダへ。そこで長く可愛がられたクルマのようだ」という。その地で「完全にシャーシーアップレストレーション、徹底的なレストアが行われ、非常にオリジナリティが高い個体だ」と話す。インテリアなども、「オリジナルを生かしながらレストアされており、レストアに関してもお手本のようなクルマだ」とその仕上がりに太鼓判を押す。そして、現在クラブオーナーが5年ほど前にオランダから輸入し、調整等しながら現代に至る。

マセラティ インディ(オートモビルカウンシル2022マセラティクラブオブジャパンブース)マセラティ インディ(オートモビルカウンシル2022マセラティクラブオブジャパンブース)

越湖氏はインディについて、「マセラティ史上大ヒット作といわれた初代『ギブリ』と同じぐらい多く作られており(どちらも1000台以上)、その要因のひとつは非常に良いパッケージングだ」と述べる。「室内もパッケージングが良いので、大人4人が十分乗れるぐらいのキャパシティを持っており、まさにマセラティ的なGTだ」。さらに、「エンジニアリング的な面でも、ギブリなどの世代よりも、さらにソフティケート、アップデートされており、高速走行など非常に快適に良いエンジン音とともに、楽しむことができる」と解説。

マセラティ インディ(オートモビルカウンシル2022マセラティクラブオブジャパンブース)マセラティ インディ(オートモビルカウンシル2022マセラティクラブオブジャパンブース)マセラティ インディ(オートモビルカウンシル2022マセラティクラブオブジャパンブース)マセラティ インディ(オートモビルカウンシル2022マセラティクラブオブジャパンブース)マセラティ インディ(オートモビルカウンシル2022マセラティクラブオブジャパンブース)マセラティ インディ(オートモビルカウンシル2022マセラティクラブオブジャパンブース)

今回、マセラティジャパンブースでは、ミッドマウントをテーマに『MC20』と『ボーラ』を展示していることから、クラブブースではフロントエンジンのマセラティとしてこのクルマをセレクト。越湖氏は、「両方見て、マセラティには色々なバリエーションがあることを知ってほしい」とコメントする。

◆1972年はあたり年

もう1つのテーマは、アニバーサリーイヤーを迎えるクルマたちだ。「今から50年前の1972年、マセラティにとって大きな当たり年で、シトロエンのマネージメントによる潤沢な資金のもと、たくさんの投資が行われ開発されたクルマ達が登場した年だ。『カムシン』や『メラク』、そして『ボーラ』の発展形として『ブーメラン』が登場した。そこで、50年前のマセラティの快進撃を、1度思い出してみよう」というものだ。そこで、当時のオリジナル写真などがブース内にレイアウトしてある。

マセラティ50年前の栄光(オートモビルカウンシル20022マセラティクラブオブジャパンブース)マセラティ50年前の栄光(オートモビルカウンシル20022マセラティクラブオブジャパンブース)

◆メーカー認定のスーパーカー消しゴム

そして最後はアイテムの販売で、マセラティオフィシャルライセンス商品である、スーパーカー消しゴムだ。「これは今回が初お披露目」と越湖氏。セレクトされたのはギブリ、メラク、ボーラ、MC20の4台。今後は「何台か追加していくことになり、もしかしたらニューモデルも出るかもしれない」と期待を持たせる。

マセラティオフィシャルスーパーカー消しゴム(オートモビルカウンシル2022マセラティジャパンブース)マセラティオフィシャルスーパーカー消しゴム(オートモビルカウンシル2022マセラティジャパンブース)

その精度は素晴らしく、「モデラーとイワコーという特殊消しゴムの製造会社とコンビネーションで、実車から3Dモデリングした繊細なものを、さらにモデル用にデフォルメしてあるので、ほぼ完璧だ」と越湖氏。「マセラティ本社も1発で素晴らしいと許可され、デザイナーのジョルジェット・ジウジアーロ氏にも見せ、彼も大変喜んでくれた」とその完成度に自信を見せるとともに、メーカー、そしてそのクルマのデザインをした本人からお墨付きを得ていることを明かす。

マセラティオフィシャルスーパーカー消しゴム。特別に塗装したもの(オートモビルカウンシル2022マセラティジャパンブース)マセラティオフィシャルスーパーカー消しゴム。特別に塗装したもの(オートモビルカウンシル2022マセラティジャパンブース)

越湖氏は、「ビジネスを目的にしたものではなく、子供たちなど次の世代にクルマの美しさなどを学んで、感じてもらいたいというプロジェクト。これは日本のみならず世界的に進めている」という。越湖氏はそのほかのイタリアンブランドからも公認をとり、スーパーカー消しゴムを作成し量販店や通販サイトなどで販売しており、マセラティも間もなく発売する。今後もデ・トマソなど他メイクも視野に進めているという。

そしてマセラティクラブオブジャパンブースでは他よりも一歩早くマセラティのスーパーカー消しゴムが入手可能だ。

マセラティオフィシャルスーパーカー消しゴム(オートモビルカウンシル2022マセラテマセラティオフィシャルスーパーカー消しゴム(オートモビルカウンシル2022マセラテ

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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