東京メトロもバリアフリー運賃適用へ…普通運賃は10円アップに 2023年3月頃予定

バリアフリー化は鉄軌道事業者にとって収益には直結しにくい事業だけに、国や自治体からの支援が欠かせないが、財源にも限りがあるとして利用者全員に等しく負担を求める方向性へ傾きつつある。写真は東京地下鉄(東京メトロ)のホームドア整備の様子。
バリアフリー化は鉄軌道事業者にとって収益には直結しにくい事業だけに、国や自治体からの支援が欠かせないが、財源にも限りがあるとして利用者全員に等しく負担を求める方向性へ傾きつつある。写真は東京地下鉄(東京メトロ)のホームドア整備の様子。全 7 枚

東京地下鉄(東京メトロ)は4月25日、駅バリアフリー設備の整備費用を現行運賃に転嫁するための申請を国土交通省関東運輸局に行なったと発表した。2023年3月頃の実施を予定している。

駅のバリアフリー化については、2020年12月に示された3000人/日以上の利用者がある駅を原則100%バリアフリー化することなどを含む整備目標を基に、2021年5月に閣議決定された第2次交通政策基本計画で整備加速の方向性が決められ、都市部では利用者に「薄く広い負担」を求め、地方部では既存の支援を拡充するとされた。これを受けてJR東日本は4月5日に整備費用の運賃転嫁を申請しており、東京メトロの申請はこれに続くものとなる。

対象は全路線で、JR東日本と同様、普通旅客運賃にはIC・切符とも10円を加算。通勤定期運賃は1か月用に370円、3か月用に1050円または1060円、6か月用に1990円または2000円を加算する。子供普通運賃については加算後の半額となる。通学定期運賃には加算されない。

これを基に、今後は2025年度までの全線ホームドア整備へ向けて、日比谷・東西・半蔵門各線の整備を推進。日比谷線ではホームの段差解消、車両床面段差や隙間の縮小を進めていくとしている。また、2029年度までにはホームドア136駅273番線分、エスカレーター70駅161基分の設備更新を予定している。

2029年度までの東京メトロのバリアフリー整備計画。2029年度までの東京メトロのバリアフリー整備計画。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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