愛犬のためのこだわりキャンピングカー「ワンピングエース」…アウトドアドッグパーク

「ワン!PiNG ACE(ワンピングエース)」
「ワン!PiNG ACE(ワンピングエース)」全 24 枚

春本番を迎え、愛犬とのお出かけには絶好の季節がやって来た。4月23日と24日の週末、神奈川県の宮ケ瀬湖畔で開催された「アウトドアドッグパークin宮ヶ瀬」には、午前10時のオープン前から多くの愛犬家が来場。このイベントは“愛犬と一緒に外遊びを楽しめるトキを提供”がコンセプトで、飼い主と犬が一緒に参加できる数々のゲームも用意されていた。

愛犬家向けのキャンピングカー

青空のもと、緑がまぶしい芝生の上で様々なアクティビティが行われる一方、ドッグフードやおやつ、リードや洋服などのグッズ類を扱うブースなど30社以上が出展していた。その中で注目を集めていたのが、愛犬とキャンプを楽しめるように開発された「ワン!PiNG ACE(ワンピングエース)」。このクルマは、トヨタ車向けの部品を取り扱うトヨタモビリティパーツの神奈川支社が開発したもので、『ハイエース バン』をベースにしている。

開発に携わった安田隆一マーケティング室長は、キャンピングカーのプロジェクトが立ち上がった時、愛犬のミニチュアダックスと出かけることをイメージしたという。ベッドやソファとしても使用できる後席は、表面に凹凸のある合成皮革が使用されている。犬の足が滑ったり、傷が付いたりすることを防止するための素材で、愛犬にも飼い主にも配慮されている。布の表皮とは違い、抜け毛が付きにくく、水汚れにも強い。フロアにも同様の配慮から選ばれた素材を使用している。

運転席と助手席の間に設置された「フロントセンターボード」には、小型犬用のクレートをしっかり固定できるためドライブ中の安全が確保できる。停車中は、ここを愛犬専用の休憩スペースや飼い主の食事用テーブルとしても使うことが可能だ。

災害時の同行避難も意識

このモデルは、災害時に愛犬と同伴避難をすることも想定している。大型のキャビネットが車内に備えられており、場所をとる袋入りのドッグフードや食事用のボウルのほか、トイレシートや体拭き用のウェットティッシュなどを多めに保存しておける。キャビネットの開閉に使う取っ手は、「わんちゃんが鼻をぶつないように」(安田氏)ワンプッシュで収納できる構造になっている。

オプションのポータブルバッテリーとLED照明を取り付けると、約1週間、夜間の車内を明るく照らすことができるという。愛犬との避難時、不安な夜も安心して過ごせるだろう。そのほか、愛犬用シャワーやマイナス18度まで冷やせる冷蔵庫なども取り付けることが、好みに応じた仕様にオーダーすることが可能だ。

後席をフルフラットにして、大人2名が寝られる「ベッドモード」への変換も簡単にできる。ベッド部分の長さは2m45cmとのことで、背の高い飼い主でも足を伸ばしてゆったり寝られる広さ。ベッドの下にも十分なスペースがあり、荷物の置き場所にも困らないだろう。

使いやすい「ライトキャンピングカー」という位置づけ

このモデルでもう1つこだわった点は、普段使いのしやすさだそうだ。ハイエースには天井が高いハイルーフや幅の広いワイドボディ、荷室が長いロングボディなどのバリエーションがある。室内が広ければ色々な装備が取り付けられる一方、車体が大きいため運転時の取り回しが難しくなったり駐車場に困ったりするケースが増える。

キャンピングカーユーザーの中には、日常用途にもう1台クルマを購入するケースも少なくないだろう。ワンピングエースは標準ボディの「スーパーGL」グレードをベースにしているため、トヨタのコンパクトミニバン『ノア』とほぼ同じサイズ*で買い物や家族の送り迎えなどにも使いやすい。安田氏は「愛犬家目線で作ったライトキャンピングカーです」と話す。

納期に関するメリットもある。アウトドア人気の高まりで、本格的なキャンピングカーの中には納車まで1~2年待ちのモデルもあるが、ワンピングエースは新車の納期プラス1ヶ月で手に入るそうだ。購入できるのは神奈川県内に限定されるが、クルマ自体のメンテナンスは全国のトヨタディーラーで受けられるという。現在、購入者のおよそ半数は県外とのことで全国展開が待たれる。

愛護活動のサポート

トヨタモビリティパーツの神奈川支社は動物愛護活動にも積極的で、募金活動や売り上げに応じた寄付などを行っている。4月16日17日に臨港パーク(神奈川県横浜市)で行われたドッグイベントでは、2日間で30万円を超える寄付が集まったという。このお金は神奈川県の動物愛護センターを通じて、様々な愛護団体に分配されるそうだ。

アウトドアドッグパークでも散歩用バッグやTシャツのチャリティ販売を行っており、売り上げの一部は神奈川県が運営している「かながわペットのいのち基金」へ寄付される。愛犬家でもある安田氏は、「できるだけわんちゃんたちに還元していきたい」という。


天気の良い日には、気温25度を超える真夏日も増えてきた。暑さにはあまり強くない犬たちだが、クルマでのお出かけならば休憩場所に困ることはなく安心だと言える。熱中症と感染症に注意しながらも、愛犬と一緒の楽しい時間を過ごすには、ワンピングエースのようなモデルは1つの選択肢になるだろう。

*ノア:全長4695×全幅1730×全高1895mm、ワンピングエース:同4695×1695×1980cm

《石川徹》

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