「条件次第では廃止前倒しに理解を」小樽市迫市長…北海道新幹線の並行在来線問題

小樽市内の蘭島駅で上り(倶知安方面)列車を退避する下り(小樽方面)列車。2022年4月2日。
小樽市内の蘭島駅で上り(倶知安方面)列車を退避する下り(小樽方面)列車。2022年4月2日。全 2 枚

北海道小樽市の迫(はざま)俊哉市長は4月27日に開かれた定例会見で、事実上の廃止が決まった函館本線長万部~小樽間について記者の質問に答えた。

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小樽市では、廃止・バス転換に至った経緯を報告する住民説明会を4月28・30日に開催するとしているが、これについて迫市長は「新しいバスルートの設定ですとか、利便性の高いバスダイヤの編成ですとか、新しい停留所も設置していくことになりますので、そういったことがきちんと住民の皆さんの要望に応えていけるかどうか、ということが一つポイントだと思っています」と述べた。

また、倶知安町が新幹線駅周辺開発を踏まえて廃止の前倒しを要望していることから、バス転換の前倒しについてもポイントのひとつになるという考えを示したが、これについてはJR北海道から支援の意思が示されていないと断った上で「仮にJRから支援がいただけるようなことであって、なおかつ地域公共交通に対してメリットがあるということであれば、市民の皆さんには前倒しについてご理解いただければとは思います」と述べ、条件次第では前倒しに賛同する姿勢を示した。

JR北海道やバス事業者との協議については、小樽市単独か、並行在来線協議会の「後志ブロック会議」で対応するのかという質問も出たが、迫市長は基本的に「後志ブロック会議」で協議することになるという見通しを示した。ただしエリアが広くなることから、地域に分けて協議することも考えられのではないかとも述べている。

バス転換後も欠損は避けられない情勢だが、その補填へ向けた負担割合の問題については「まずは一回協議に臨んでみて、市としての対応は考えていきたいと思っています」と述べ、JR北海道の動きも視野に入れながら判断していく姿勢を示した。

《佐藤正樹》

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