2ウェイではまずツイーターの性能を見極める…クロスオーバー[サウンドチューニング]

フロント2ウェイスピーカーを搭載したオーディオカーの一例(フォーカルデモカー)。
フロント2ウェイスピーカーを搭載したオーディオカーの一例(フォーカルデモカー)。全 4 枚

「サウンドチューニング」は、カーオーディオにて良い音を満喫するための重要項目の1つだ。なお本命の設定はプロに任せるべきだが、それと並行して自分でやっても楽しめる。当連載ではオーナー自らも実践することを推奨し、その設定方法を解説している。

【画像全4枚】

今回からは、フロント2ウェイスピーカーのツイーターとミッドウーファー間の「クロスオーバー設定」のやり方を説明していく。

さて、フロント2ウェイの「クロスオーバー」設定においては最初に、スピーカーに付属している「パッシブクロスオーバーネットワーク」の仕様を参考にするところがスタートとなる。その「クロスポイント(信号を帯域分割する境目)」の数値を確認しそれをそのまま入力しよう。そして「スロープ(信号をカットする際の減衰率)」は仮の設定として「マイナス12dB/oct」もしくは「マイナス18dB/oct」、このどちらかに設定しておこう。

その上でやるべきは、「ツイーターの能力の限界の見極め」だ。ちなみに前回までの当記事にて説明していたミッドウーファーとサブウーファー間の「クロスオーバー」設定においても、ミッドウーファーの能力の限界を知ることから始めるべきだと説明した。実は、ツイーターとミッドウーファー間の設定においてもそれは同じだ。上の帯域を担当するスピーカー(この場合ではツイーター)には、できるだけ広範囲を担当させられると都合が良くなる場合が多いのだ(その理由については回を改めて説明する)。

なので一旦ミッドウーファーをミュート(消音)してツイーターのみから音が出る状態にした上で、ツイーターの「カットオフ周波数」を一度「パッシブクロスオーバーネットワーク」の「クロスポイント」の値よりもかなり高めのところまで持っていき、そこから徐々に下げていこう。そしてどのあたりから高音が濁りはじめるのかを確認する。高音が濁ってきたら、そこがツイーターの能力の限界だと判断できる。

なおツイーターに低い音を入力すると破損するので、この作業はくれぐれも慎重に行いたい。どこまで下げるとツイーターが破損するかはケースバイケースなので目安を提示することは難しいが、付属の「パッシブクロスオーバーネットワーク」のクロスポイントの値よりも低くする場合には注意しよう。そこからは下げ過ぎない方が賢明だ。とにもかくにも音が少しでも濁り始めたと思ったら、それ以上下げるべきではない。ご注意を。

今回は以上だ。次回はこの続きの作業について解説していく。お楽しみに。


《太田祥三》

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