5月14日までパシフィコ横浜で開催中の『ジャパントラックショー2022』。三菱ふそうトラック・バスのブースには、運転支援システムである『アクティブ・ドライブ・アシスト2』を搭載した大型トラック『スーパーグレート』が展示されていた。

アクティブ・ドライブ・アシスト2は、アクセル、ブレーキ、ステアリングの運転操作をサポートするシステムで、車間距離保持機能付オートクルーズと、レーンキープ、車線逸脱防止機能、さらにドライバーの異常時に車両を緊急で停止させる機能がセットになったシステム。最近の普通乗用車ではお馴染みの機能だが、大型トラックとしての搭載車両は初となる。このほかにも、『アクティブ・サイドガード・アシスト1.0』と呼ばれる、左折時の巻き込み事故を防ぐといった、左死角に隠れた危険を警告する安全装置も展示車両に装備されていた。
◆前方の対象物がなにかといった認識の精度アップは難しい
担当者に、アクティブ・ドライブ・アシスト2について話を聞いたところ、開発にはかなり時間を要したとのことで、その理由として、トラック前方にある対象物の見極めの処理が大変だったという。
衝突の危険を察知し、自動でブレーキ制御を行う機能ということは、前方の対象物が人なのか車なのか落下物なのかといった認識の精度を上げる必要がある。そこで対象物の判断をしやすくするために、従来のミリ波レーダーだけでなく、カメラも装備し、より認識しやすい環境を作った。また、車間距離保持機能付オートクルーズの動作時には、カーブなどで前方のクルマがカメラの視界から外れていく場合、追従処理がしづらくなるためチューニングが難しかったとのこと。アクティブ・ドライブ・アシスト2のテストは、さまざまな道路状況に対応しなければならないため、全国各地で行われ、問題が発生した場合は開発陣が全国へおもむき、問題解決に取り組んでいたとのことだった。