【ハーレー ナイトスター 試乗】注文殺到!? これが新世代スポーツスターのスタンダードだ…青木タカオ

新作「レボリューションMAX975T」が心臓部

取り回しの軽い車体で足つき性も◎

ミッドコンがもたらすスポーティなライポジ

クラシカルで軽快なスポスタ伝統のスタイルを継承

ハーレーダビッドソン ナイトスター
ハーレーダビッドソン ナイトスター全 14 枚

新作レボリューションMAX975Tが心臓部

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ハーレーダビッドソン「スポーツ」カテゴリーのニューモデルが『ナイトスター』だ。アイコニックなタンクカバー形状やツインショックなど、クラシカルで軽快なスポーツスター伝統のスタイルを継承。

『レボリューションMAX』と名付けられた新作の水冷60度Vツインエンジンは、フロント、ミッド、テールセクションからなる3ピース構造のフレームにセットされ、パワーユニット自身がシャーシのストレスメンバーとして機能する。

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同じ「スポーツ」モデルとして先行発売した『スポーツスターS』では、DOHC4バルブエンジンの排気量を1252ccとしたが、『ナイトスター』ではボア・ストロークを97×66mmに見直し、排気量を975ccとした。『スポーツスターS』では105×72.3mmだったから、ボアもストロークもサイズダウンした専用設計であることがわかる。

最大トルク95Nm/5750rpm、最高出力89hp/7500rpmを発揮する『レボリューションMAX975T』は、ダウンドラフト吸気はそのままに、インテークのベロシティスタックの形状や長さ、エアボックスの容積を最適化。3500rpmから力強さが増し、フラットなトルク曲線を描きつつ高回転まで回っていく。

ライドモードはスロットルレスポンスの鋭い「スポーツ」、スタンダードとなりオールマイティに使える「ロード」、濡れた路面に対応しトラクションコントロールの介入度の高い「レイン」の3つが選べ、「スポーツ」はハイスロ化したように応答性がいい。

取り回しの軽い車体で足つき性も◎

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サイドスタンドを払って車体を引き起こすと、ますます軽くなっていることを実感する。というのも、筆者(青木タカオ)は前身となる空冷時代のスポーツスターオーナー。ヘヴィ級な顔ぶれのハーレーの中では軽量ながら、たとえば『XL1200X フォーティーエイト』は252kgあり、228kgにまで軽量化された『スポーツスターS』に驚いたが、『ナイトスター』はさらに7kgダイエットし、221kgとなった。

『スポーツスターS』で765mmだったシート高は60mmも下がって705mmに。身長175cmの筆者の場合、ヒザが曲がったままカカトまで両足べったり地面に届く。足つき性がさらにいい。

ミッドコンがもたらすスポーティなライポジ

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ライディングポジションで特筆するべきは、ステップがミッドコントロールであることだ。『スポーツスターS』は両足を前方に投げ出すようにして乗るフォワードコントロールで、体格に恵まれる欧米人なら、そう言わないのかもしれないが、日本のユーザーからは「ミッドコンがいい」という意見が少なくない。

幅広で絞り角の浅いハンドルによって、上半身はゆるやかな前傾となる。アグレッシブな走りにも対応できる、ゆとりある乗車姿勢だ。

ハンドリングはより軽快となった。フロント100/90-19、リヤ150/80B16というスポーツスター伝統のタイヤサイズにしつつ、フロントにもしっかりと接地感のある現代的なステアリングフィールおよび前後荷重になった。SHOWA製の正立式フロントフォークはしなやかに動き、路面追従性に優れる味付けが施されている。

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扱いやすくフレンドリーなキャラクターは、新世代スポーツスターのスタンダードといえるもの。車体色は今回乗ることができたレッドラインレッドのほかに、ガンシップグレー、ビビッドブラック、合計3色が設定されている。

車体価格は188万8700円~で、販売店からはオーダーが殺到していると聞く。

■5つ星評価
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
コンフォート:★★★★
足着き:★★★★★
オススメ度:★★★★★

青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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