お金をかけてブレーキキャリパーを交換する![カスタムHOW TO]

お金をかけてブレーキキャリパーを交換する![カスタムHOW TO]
お金をかけてブレーキキャリパーを交換する![カスタムHOW TO]全 7 枚

ブレーキキャリパーを交換するチューニングは見た目にもインパクトがある。性能面でも効果は大きいが数十万円単位の出費となる。それでもオススメできる理由があるのだ。

【画像全7枚】

◆ブレーキ自体を交換するチューニング
劇的に性能も見た目も変わる

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ブレーキキャリパーとは、ホイールの内側でタイヤと一緒に回転しているブレーキローターをパッドを使って押さえつけて減速させる部分。ブレーキの本体とも言えるパーツだ。ブレーキペダルを踏むとその圧力でフレーキフルードに油圧が掛かり、キャリパーに伝わる。その圧力で円形のピストンがにゅっと飛び出して、ブレーキパッドをローターに押し付けて摩擦で止めるのだ。純正キャリパーは多くの場合、片側にピストンがあり、反対側にはピストンがない。片押しと呼ばれるタイプ。軽量で放熱性が高い。

対してスポーツカーのキャリパーや、アフターパーツのキャリパーの多くはピストンが内側にも外側にもある、両押しと呼ばれるタイプ。両側から均等にパッドを押せるので強く減速をしやすい。ブレーキペダルのタッチもカッチリとして良くなる。しかし、高価だし、ホイールと干渉しやすいデメリットもある。今どきのクルマは純正キャリパーでも十分な制動力がある。それでもブレーキキャリパーを交換するメリットがいくつもある。

◆パッドが減りにくいからランニングコストが下げられる

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キャリパー交換時、多くの場合はブレーキローターもセットで、純正よりも大きなサイズにすることが多い。ローターサイズが大きい方が輪軸の原理でブレーキは効きやすくなるし、ローターの容積が上がるので温度も上がりにくくなる。パッドもこれまでよりも強い力で摩擦しなくても効くし、ローターサイズアップで温度も上がりにくくなるので減りにくくなる。これが大きなメリットだ。

重量車になるとサーキット走行数回でパッドはボロボロ。そのたびに3万円ほどのパッド交換が必要になる。だが、キャリパー交換でキャパシティをアップするとパッドのライフが倍以上に伸びることが多い。使用温度を下げることで一気に減りが抑えられることが多いのだ。

たとえば、これまで3万円のパッドで3回走れていたとすると1回あたりのコストは1万円。それが倍のライフになると1回あたり5000円。毎回5000円浮くようになると、その差は5回で2万5000円。10回で5万円になる。

◆キャリパーのシールやブーツも純正より遥かに長持ちに

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純正キャリパーでサーキットを走ると多くの場合、キャリパーは熱害を受ける。制動力自体は問題ないのだが、ローターサイズなど含めてギリギリのキャパシティなので、キャリパー自体も高温になる。そうなるとピストン部のダストブーツが溶けたり、シールにダメージ受けたりしてしまう。GRヤリスで初代86/BRZではサーキット走行1回でも場合によってはダストブーツが溶けてしまう。ZC33Sスイフトスポーツもサーキット数回でダストブーツに穴が空いてしまうほど。

ということで定期的なキャリパーメンテナンスが必要になる。ダストブーツが破れてしまうと異物が入ってしまう。シールやピストンが傷つくとフルードが漏れて危険。サーキットをある程度楽しむとなると毎年のオーバーホールは必須になってしまう。そのコストは安くみて1個1万円以上。毎年数万円のランニングコストが必要になる。アフター品のキャリパーは圧倒的にキャパシティが大きいので、ダストブーツなどがダメージを受けにくく頻繁なオーバーホールは不要なことが多い。

そうなると、5年間で年に6回ほどサーキットを走るとすると、パッドで毎回5000円差額×6回×5年=15万円、キャリパーメンテナンスで2万円×5年=10万円。純正キャリパー比較で25万円の差が生まれる。この差でキャリパーキットがほぼ買えてしまうのだ。

◆キャリパーが開くという剛性不足による不具合もある

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純正キャリパーのもうひとつの弱点は剛性。強いブレーキを繰り返すことで、片押しキャリパーのピストンがない側の爪の部分が徐々に曲がってきてしまう。そうなるとパッドの全面を綺麗にローターに押し付けられず、パッドの外側しか機能しなくなり、ブレーキの効きが甘くなってしまう。

これはすべての車種で起きるわけではないが、例えばZC32S/ZC33Sスイフトスポーツでは持病として知られている症状。改善するにはキャリパーごと交換するしかない。純正キャリパー新品にしてもしばらくするとまたキャリパーが開いてきてしまうので、根本的に直すにはキャリパーごと交換するしか無いのだ。

ブレーキキャリパーを交換することは一時的に大きめの出費を伴う事ではあるけれど、車両保有期間が延びている今であれば安全性と快適性の向上、メンテナンス費用を考えれば“結果的に”そこまで高くないと考える事も出来るのだ。


《加茂新》

加茂新

加茂新|チューニングカーライター チューニング雑誌を編集長含め丸15年製作して独立。その間、乗り継いたチューニングカーは、AE86(現在所有)/180SX/S15/SCP10/86前期/86後期/GR86(現在所有)/ZC33S(現在所有)。自分のカラダやフィーリング、使う用途に合わせてチューニングすることで、もっと乗りやすく楽しくなるカーライフの世界を紹介。

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