認知症高齢者リハビリ支援ツールに大賞…レクサス デザインコンペ

Rewind(ポー・ユン・ルー)
Rewind(ポー・ユン・ルー)全 13 枚

レクサスは、国際デザインコンペティション「レクサス デザイン アワード 2022」にて、57の国と地域から集まった1726点の応募作品の中からポー・ユン・ルー氏(シンガポール)の「Rewind」をグランプリに決定した。

2013年に創設されたレクサス デザイン アワードは、世界中の新進気鋭のクリエイターに焦点を当てる国際デザインコンペティション。より良い未来を形成する力を持った作品を制作するデザイナーやクリエイターを支援することによって、社会に貢献するアイデアを育むことを目的としている。

ポー・ユン・ルー氏を含む6組の入賞者は、2022年の1月以降、アイデアを形にしていくプロトタイプの制作に取り組んできた。メンターを務める、サム・バロン氏、ジョー・ドーセット氏、早野洋介氏、サビーヌ・マルセリス氏らの熱心な指導のもと、約3か月間かけてアイデアをブラッシュアップ。この入賞者6組のプロトタイプの中からポー・ユン・ルー氏の作品「Rewind」がグランプリに選ばれた。

「Rewind」は、日常生活にて慣れ親しんだ動作を、デジタルデバイスを用いて再現することで、認知症高齢者の記憶を呼び起こす一助とするリハビリテーション支援ツール。手に持ったデバイスによる動作が、ペアリングされたモニター上に視覚的・聴覚的なフィードバックとして反映され、記憶を呼び起こすきっかけとなる。グランプリ作品は、豊かな社会とより良い未来を創造するためにレクサスが掲げる3つの基本原則「Anticipate(予見する)」、「Innovate(革新をもたらす)」、「Captivate(魅了する)」、そして、今回新しく審査項目として追加された「Enhance Happiness(そのアイデアがいかに人々に幸せをもたらすか)」を最も具現化していると高く評価された。

なお、レクサス デザイン アワード 2022の入賞者6組のプロトタイプは、6月6日から12日にイタリアで開催される世界最大級のデザインイベント「ミラノデザインウィーク2022」のレクサス展示エリア内で一般公開される予定だ。

レクサス デザイン アワード 2022 入賞作品

作品名:Chitofarm
入賞者:シャーロット・ボーニング(ドイツ)/メアリー・レンプレス(ノルウェー)※活動拠点は米国
ミールワーム(餌用の虫)が廃棄発泡スチロールを食べて消化することに着目したエコシステム。発泡スチロールゴミを、より安全に、そして簡単に処理することのできる革新的な提案。

作品名:Hammock Wheelchair
入賞者:Wondaleaf(アレックス・ウォン、ルーベン・タン、ルイス・タン、ウォン・ピン・ミン、ジョン・タン、ラウ・イェン・イェン、・シー・ハウ・シン)※出身国はいずれもマレーシア
車いす、フォークリフト、ハンモックの3つの機能を持ちあわせた介護用の椅子で、介護者の身体的負担を軽減するために介護者の目線で開発。布がパレットの役割を果たし、2本のつめが付いた車いすがフォークリフトの役割を果たす。

作品名:Ina Vibe
入賞者:Team Dunamis(オバソジ・オッパメ、オバソジ・オサスンウェン、アナスタシア・アマディ、ウワゲ・アイゼヨサボ、エマニュエル・オモレヒン)※出身国はいずれもナイジェリア
軽量で持ち運び可能なソーラー式調理器具。電力供給が不安定な地域にて、環境に配慮した電力を供給できる。付属のバッテリーパックから照明や、その他のデバイスへの充電も可能。

作品名:Rewind
入賞者:ポー・ユン・ルー(シンガポール)
慣れ親しんだ動作を再現することで、認知症高齢者の記憶を呼び起こすためのリハビリテーション支援ツール。手に持ったデバイスによる動作が、ペアリングされたモニター上に視覚的・聴覚的なフィードバックとして反映され、記憶を呼び起こすきっかけとなる。

作品名:Sound Eclipse
入賞者:Kristil & Shamina(クリスティーナ・ロギーノワ、シャミール・サハビエフ)※出身国はいずれもロシア
ノイズキャンセリング技術を活用し、屋外の騒音を打ち消すことで、窓を開けた状態でも静かな室内環境で楽しむことを目指す。窓に設置したデバイスの背面のマイクが騒音を感知し、スピーカーから騒音と同じ振幅で逆位相の音波を出すことで、音波と騒音が合成し、互いに打ち消しあって外からの騒音を軽減する。

作品名:Tacomotive
入賞者:三國孝(日本)
薄いシートを切り抜いた様々な文様が創り出す触感を利用して、感覚的に情報を伝える触覚言語。識字能力に左右されない全く新しいコミュニケーションツール。


《纐纈敏也@DAYS》

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