賃上げ4年ぶりの高水準、消費の底上げには力不足---日経が311社調査[新聞ウォッチ]

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「はたらけど / はたらけど猶わが生活(くらし)楽にならざり / ぢつと手を見る」とは石川啄木の有名な歌だが、きょうの日経が1面で取り上げている「賃上げ4年ぶり高水準」というタイトルを見て「本当なのか?」と目を疑ってしまう人もいることだろう。

日経が2022年の賃金動向調査を3月31日~4月19日に実施したところ、311社の集計結果では定期昇給とベースアップ(ベア)と合わせた平均賃上げ率は、前年比0.48ポイント増の2.28%となったそうだ。賃上げ率は4年ぶりの水準で、32年ぶりの高い上げ幅となり、7割の企業がベアを実施したという。

また、25業種中22業種で賃上げ率が前年を上回り、労働者の多い製造業の賃上げ率は前年比0.34ポイント増の2.27%だったという。賃上げ率が高い半導体製造装置の東京エレクトロンでは旺盛な半導体需要を取り込み、22年3月期の連結純利益が3期ぶりに最高益を記録。賃上げ率は4%と1ポイント増えたほか、海外で主力の農機や建機が伸びたクボタの賃上げ率も3.71%と1.1ポイント増えたという。

日経によると、「新型コロナウイルス禍から回復した企業で最高益が相次ぎ、賃上げが広がったものの、ウクライナ情勢もあり物価が上昇するなか、消費の底上げには力不足」などと分析している。

政権発足以来最高の支持率という岸田内閣が掲げる「新しい資本主義」の「成長と分配」の好循環の実現には、まだまだ遠い道のりのようだ。

2022年5月23日付

●バイデン大統領来日、就任後初、きょう首脳会談(読売・1面)

●岸田内閣支持最高59%、比例投票先自民42%、維新11%、立憲10%(朝日・1面)

●知床沈没きょう1か月、強まる風船戻らず、行楽暗転なお12人不明(毎日・1面)

●現代自、対米投資1.3兆円、バイデン氏雇用創出歓迎(産経・5面)

●東京スカイツリー節目の5.22、私たち家族も10周年(東京・1面)

●日産・三菱が先陣国内で開発本格化、軽EV「普及」へ加速(東京・3面)

●賃上げ4年ぶり高水準、22年本社調査(日経・1面)

●社説、EVシフトへ柔軟な生産体制の工夫を(日経・2面)

●自動運転システム開発、京セラが自前コース、横浜に全長400メートル(日経・7面)

《福田俊之》

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