小さくてユニークな軽自動車たちが集まる…第5回昭和平成軽自動車展示会

第5回昭和平成軽自動車展示会
第5回昭和平成軽自動車展示会全 39 枚

埼玉県羽生市の農林公園「キヤッセ羽生」で5月22日、「昭和平成軽自動車展示会」が行われ、360ccの軽自動車を中心に懐かしのスモールカーなど約120台が集まった。

「日本旧軽車会」(吉崎勝会長)の主催で、今回で5回目の開催。参加資格は1946年(昭和21年)から2000年(平成12年)に生産された国産、外国製2輪、3輪、4輪車(シザーズドア・コペン、AZ-1、リーザは年式不問)で、排気量1000cc以下の小型車や同会常連の登録車なども加わった。

今回も排気量が360cc時代の軽自動車が中心で、会場のメインストリートには昨年発売50周年を迎えた初代ホンダ『ライフ』が9台並んだ。ライフは前作『N360』の空冷から水冷に変更されて実用性がアップ、ホンダ初の4ドア軽自動車でもあった。「埼」ナンバーがそのままの会長車や福島県から走ってきた個体などもあり、同時に派生車種である『ライフステップバン』も彩り豊かに5台並んだ。

積載車に乗せられてやって来たのはマツダ(当時は東洋工業)『R360クーペ』。同社が初めて4輪乗用車市場に参入した記念すべき車。戦後の日本車として初めて”クーペ”を名乗った車でもあり、曲線を多用した姿は可愛らしくもあり、今見てもスタイリッシュである。ギャラリーから盛んに質問を受けていた。

新潟から下道を使い三国峠を越えて来たというのは、三菱『ミニカスキッパー』。こちらはリヤエンドをすっぱり切り落とした”カムテール”のデザインが斬新。後方視界確保のために設けられたリアコンビランプ上の”スクープドウインドウ”は実用的だ。この個体は「L/L with stereo」というグレードで、8トラック式カーステレオが装着されており、今も現役。オーナーはリアに高齢者マークを貼りつつ、都はるみ等の演歌を聞きながらのドライブを楽しんでいるという。

このほか”サブロク”の軽自動車はスズキ『フロンテクーペ』『ジムニー』やスバル『360』『R-2』『サンバー』、ダイハツ『フェロー』等と多彩。この日はアンダー1000cc枠もあり、ホンダ『S800』やトヨタ『パブリカ』、日産『マーチR』等、こちらもなかなか濃いラインナップだった。異彩を放っていたのは、1932年製のビンテージカー、MG『J2ミジェット』。SOHCクロスフローの、当時としては進歩的な847cc直列4気筒エンジンを搭載したライトウェイトスポーツだ。

この日は快晴で予報より気温が高くなり、日中は木陰に退避するオーナーたちも。スワップミートが各所で開かれ、懐メロの電子ピアノ弾き語り等もあって終日にぎわった。軽自動車に造詣が深い吉崎会長は「このところ旧車の人気が高まっていますが、平成初期の頃の軽自動車はタマ数がまだ多くて安いので、若い人たちには旧車の入門として最適なんです」と話す。その通り、ギャラリーの中には高校生や10代、20代の姿を多く見かけた。


《嶽宮 三郎》

【注目の記事】[PR]

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「通勤とか買い物にちょうどよさそう」オシャレ系特定小型原付『ウォンキー』にSNSでは反響
  2. 満充電で3~4年間保管&50回以上のエンジン始動も、ナトリウム電池採用のジャンプスターター発売
  3. メルセデスベンツ『Vクラス』次期型は大胆チェンジ! 極上の移動空間を提案…上海モーターショー2025
  4. 「未来的で、乗り心地良さそう!」マツダの新型SUV『EZ-60』、SNSでは日本導入に期待の声
  5. 【VW ゴルフGTI 新型試乗】自動車を運転することが楽しかった時代に引き戻される…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  2. “走る巨大バッテリー”の実力! BEV+家電は悪天候でも快適に遊べる組み合わせだった
  3. ホンダと「3COINS」がコラボ、名車『S800』や『N360』イラストのTシャツなど限定販売
  4. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
  5. 東レ、偏光サングラスでの利用を可能にする新たなHUD技術を開発…フロントガラス全面展開も視野に
ランキングをもっと見る