佐藤琢磨は25位、3度目の大舞台制覇ならず…第106回インディ500

#51 佐藤琢磨は決勝25位(第106回インディ500)。
#51 佐藤琢磨は決勝25位(第106回インディ500)。全 8 枚

第106回インディ500の決勝レースが現地5月29日、米インディアナ州の「インディアナポリス・モーター・スピードウェイ」にて実施され、2年ぶり3回目の制覇を目指した佐藤琢磨は25位だった。優勝はマーカス・エリクソン。

今季はチームを移籍してNTTインディカー・シリーズを戦っている佐藤琢磨(#51 Dale Coyne Racing with RWR/エンジンはホンダ)。2017、2020年に続く自身3度目の優勝を狙って臨んだ第106回インディ500では、プラクティスセッションでトップタイムを何度もマークするなど好調な出足だった。ただ、予選結果は10位と、予選前までの流れからはもうひとつに思える順位に甘んじる。

迎えた決勝レースについては、「ダウンフォースの少ない(方向性のセットアップに仕上げた)マシンでスタートし、折り返し点である100周を終えた時にトップ5に入っていれば勝機があると考えていました」と琢磨は言う。

しかしながら、「その戦い方はリスクの大きい賭けでもあったんです。90周で6番手まで上がったところまでは計画通りでしたが、その後のピットストップがうまくいかなかったことなどで集団にのみこまれ、そこから順位を戻していく戦いは本当に難しくなっていました」。

最後はさらなるギャンブル策(燃費セーブ系の作戦)にもトライした琢磨だったが、「自分たちにとってタイミング良くフルコースコーションが出されることはなく、うまくいきませんでした」。

最終結果は25位(決勝出走33台)。ただ、「Dale Coyne Racing with RWRで戦った初めてのインディ500で勝つことはできませんでしたが、良いところもありました。次のレースからも引き続き頑張っていきたいと思います」と、琢磨は前を向いている。

優勝はマーカス・エリクソン(#8 Chip Ganassi Racing/ホンダ)、インディ500初制覇となった。

スウェーデン出身31歳のエリクソンは2009年に当時の全日本F3選手権Cクラスチャンピオンとなった実績をもち、F1参戦時代には2014年に当時のケータハムで小林可夢偉とチームメイトだったこともある日本馴染みの選手だ。

「世界最大のレースで優勝でき、信じられないほど大きな喜びを感じている。レース終盤に赤旗が出された状況を乗り越えての優勝だった。とても大きなプレッシャーがのしかかるなか、厳しい戦いを制することができたよ」と、エリクソンは歓喜の大きさのほどを語っている。

今季のNTTインディカー・シリーズは全17レースの予定で、今回のインディ500で6戦を終了。シリーズチャンピオンの座をかけた戦いはまだまだこれからである(現在のランキング首位はエリクソンで226点。琢磨は18位、100点)。


《遠藤俊幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る